Solaris のシステム管理 (上級編)

runacct スクリプトが生成するファイル

次の表で、runacct スクリプトによって生成される非常に有用なファイルを説明します。これらのファイルは、/var/adm/acct ディレクトリ内にあります。

表 10–7 runacct スクリプトが生成するファイル

ファイル  

説明 

nite/daytacct

tacct.h 形式の当日の合計アカウンティングファイル

nite/lineuse

runacct スクリプトは acctcon プログラムを呼び出し、/var/adm/acct/nite/tmpwtmp ファイルから端末の回線利用状況に関するデータを収集し、そのデータを /var/adm/acct/nite/lineuse ファイルに書き込む。prdaily スクリプトはこれらのデータを使用して回線利用状況を報告する。このレポートは特に不良回線の検出に有効となる。ログアウトとログインの回数の比率が 3 対 1 を上回る場合は、回線に障害が起こっている可能性が高い。

sum/cms

毎日のコマンド要約の累積。monacct スクリプトの実行によって新たに累積を開始する。ASCII バージョンは nite/cms ファイル

sum/daycms

runacct スクリプトは acctcms プログラムを呼び出し、当日中に使用されたコマンドを処理し、日次コマンド要約レポートを作成して、/var/adm/acct/sum/daycms ファイルにデータを保存する。ASCII バージョンは /var/adm/acct/nite/daycms ファイル

sum/loginlog

runacct スクリプトは lastlogin スクリプトを呼び出し、/var/adm/acct/sum/loginlog ファイルの各ログインの最終ログイン日付を更新する。lastlogin コマンドは、すでに有効ではないログインをこのファイルから削除する

sum/rprt.MMDD

runacct スクリプトが実行されるたびに、prdaily スクリプトによって印刷された日次レポートのコピーが保存される

sum/tacct

毎日の nite/daytacct データの累積が含まれており、課金の目的で使用される。monacct スクリプトは、各月または会計期ごとにデータの累積を新たに開始する。