システムログファイルは、root の crontab ファイルのエントリから logadm コマンドによって実行されます。/usr/lib/newsyslog スクリプトは使用されません。
このシステムログローテーションは、/etc/logadm.conf ファイルに定義されます。このファイルには、syslogd などのプロセスのログローテーションエントリが含まれています。たとえば、/etc/logadm.conf ファイルにある 1 つのエントリは、/var/log/syslog ファイルが空でなければローテーションが毎週実行されることを示しています。つまり、最新の syslog ファイルが syslog.0 になり、その次に新しい syslog ファイルが syslog.1 になります。最新からさかのぼって 8 つまでの syslog ログファイルが保存されます。
また、/etc/logadm.conf ファイルには、最後のログローテーション実行時のタイムスタンプも含まれます。
logadm コマンドを使用して、必要に応じてシステムログをカスタマイズしたり、/etc/logadm.conf ファイルにログを追加したりすることができます。
たとえば、Apache アクセスとエラーログのローテーションを実行するには、次のコマンドを使用します。
# logadm -w /var/apache/logs/access_log -s 100m # logadm -w /var/apache/logs/error_log -s 10m |
この例では、Apache の access_log ファイルのローテーションは、そのサイズが 100M バイトに達したときに実行され、そのファイル名に .0、 .1 などのように接尾辞が付けられます。また、古い access_log ファイルのコピーが 10 個保存されます。また、error_log のローテーションは、そのサイズが 10M バイトに達したときに実行され、access_log ファイルと同様に、接尾辞が付けられ、コピーが保存されます。
前述の Apache ログローテーションの例における /etc/logadm.conf エントリの例は、次のようになります。
# cat /etc/logadm.conf . . . /var/apache/logs/error_log -s 10m /var/apache/logs/access_log -s 100m |
詳細は、logadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
スーパーユーザーでログインするか、同等の役割 (ログ管理の権限を持つ) でアクセスすることによって、logadm コマンドを使用できます。役割によるアクセス制御 (RBAC) を設定すれば、logadm コマンドへのアクセス権を与えることで、root 以外のユーザーにログ管理の権限を与えることができます。
たとえば、次のエントリを /etc/user_attr ファイルに追加すれば、logadm コマンドを使用する権限がユーザー andy に与えられます。
andy::::profiles=Log Management |
または、Solaris 管理コンソールを使用して、ログ管理の役割を設定できます。役割の設定については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「役割によるアクセス制御 (概要)」を参照してください。