ps コマンドを使用すると、システム上で活動中のプロセスの状態をチェックできます。また、プロセスについての技術的な情報も表示できます。このデータは、プロセスの優先順位の設定方法を決定するときなど、各種の管理作業に利用できます。
使用するオプションに応じて、ps コマンドは以下の情報を報告します。
プロセスの現在の状態
プロセス ID
親プロセス ID
ユーザー ID
スケジューリングクラス
優先順位
プロセスのアドレス
使用したメモリー
使用した CPU 時間
次の表では、ps コマンドを使用して報告されるいくつかのフィールドについて説明します。どのフィールドが表示されるかは、選択するオプションによって異なります。使用可能なすべてのオプションについては、ps(1) のマニュアルページを参照してください。
表 12–2 ps により出力されるフィールド|
フィールド |
説明 |
|---|---|
|
UID | |
|
PID |
プロセス ID |
|
PPID |
親プロセス ID |
|
C |
スケジューリングのためのプロセッサ使用率。このフィールドは -c オプションを使用すると表示されない |
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CLS |
プロセスが所属するスケジューリングクラス。リアルタイム、システム、またはタイムシェアリングのいずれか。このフィールドは、-c オプションを指定した場合にのみ表示される |
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PRI |
カーネルスレッドのスケジューリング優先順位。番号が大きいほど優先順位が高い |
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NI |
プロセスの nice 値。これは、スケジュール優先順位に影響する。プロセスの nice 値を大きくすると、その優先順位が下がる |
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ADDR |
proc 構造体のアドレス |
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SZ |
プロセスの仮想アドレスサイズ |
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WCHAN |
プロセスが休眠中のイベントまたはロックのアドレス |
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STIME |
プロセスの起動時刻 (時、分、秒) |
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TTY |
プロセス (またはその親プロセス) が起動された端末。疑問符は、制御端末がないことを示す |
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TIME |
プロセスの起動以降に使用した合計 CPU 時間 |
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CMD |
プロセスを生成したコマンド |