at コマンドを使用すると、1 つのジョブをあとで実行するようにスケジュールできます。ジョブは 1 つのコマンドやスクリプトで構成されます。
crontab と同様に、at コマンドを使用すると定型作業の自動実行をスケジュールできます。しかし、crontab ファイルとは異なり、 at ファイルはタスクを 1 回だけ実行します。その後はディレクトリから削除されます。したがって、at コマンドが役立つのは、単純なコマンドまたはスクリプトを実行して、別ファイルに書き出した出力をあとから調べるような場合です。
at ジョブの実行を指定するには、コマンドを入力してから、at コマンド構文に従ってオプションで実行時刻を指定してください。at ジョブの実行方法については、「at コマンドの説明」を参照してください。
at コマンドは、入力されたコマンドまたはスクリプトを、現在の環境変数のコピーと一緒に /var/spool/cron/atjobs ディレクトリに格納します。作成された at ジョブには、ファイル名として、at 待ち行列内での位置を指定する長い数値と .a 拡張子からなる、たとえば 793962000.a のような文字列が与えられます。
cron デーモンは、起動時に at ジョブをチェックし、新しく実行されるジョブを待機します。cron デーモンが at ジョブを実行すると、atjobs ディレクトリから at ジョブのファイルが削除されます。詳細は、at(1) のマニュアルページを参照してください。
at ジョブをスケジュールする手順については、「at ジョブを作成する方法」を参照してください。