Solaris のシステム管理 (上級編)

Procedure検索パスの問題を診断して解決する方法

  1. 現在の検索パスを表示して、コマンドが入っているディレクトリがユーザーのパス内に存在しない (あるいはスペルが間違っている) ことを確認します。


    $ echo $PATH 
    
  2. 次の点を確認します。

    • 検索パスは正しいか

    • 検索パスは、別バージョンのコマンドが見つかったほかの検索パスの前にリストされているか

    • 検索パスのいずれかにコマンドが存在するか

    パスを修正する必要がある場合は、手順 3 に進みます。修正する必要がない場合は、手順 4 に進みます。

  3. 次の表に示すように、適切なファイルでパスを追加します。

    シェル 

    ファイル 

    構文 

    注釈 

    Bourne と Korn 

    $HOME/.profile

    $ PATH=$HOME/bin:/sbin:/usr/local/bin ...

    $ export PATH

    パス名はコロンで区切る 

    $HOME/.cshrc

    または 

    $HOME/.login

    hostname% set path=( ~bin /sbin /usr/local/bin ...)

    パス名は空白文字で区切る 

  4. 次のように、新しいパスを有効にします。

    シェル 

    パスが指定されているファイル 

    パスを有効にするコマンド 

    Bourne と Korn 

    .profile

    $ . ./.profile

    .cshrc

    hostname% source .cshrc

     

    .login

    hostname% source .login

  5. 新しいパスを確認します。


    $ which command
    

例 19–1 検索パスの問題を診断して解決する

この例は、which コマンドを使用して、mytool の実行可能ファイルが検索パス中のどのディレクトリにも存在しないことを示しています。


venus% mytool
mytool: Command not found
venus% which mytool
no mytool in /sbin /usr/sbin /usr/bin /etc /home/ignatz/bin  .
venus% echo $PATH
/sbin /usr/sbin /usr/bin /etc /home/ignatz/bin
venus% vi ~/.cshrc
(Add appropriate command directory to the search path)
venus% source .cshrc
venus% mytool

コマンドを見つけることができなかった場合は、マニュアルページでそのディレクトリパスを調べます。たとえば、lpsched コマンド (lp 印刷デーモン) が見つからない場合、lpsched(1M) のマニュアルページを調べると、そのパスが /usr/lib/lp/lpsched であることがわかります。