この節では、標準 IPv4 アドレスを整理するクラスについて説明します。IANA はクラスベースのネットワーク番号の配布をやめていますが、これらのネットワーク番号は今でも多くのネットワークで使用されています。クラスベースのネットワーク番号を持つサイトでは、アドレス空間の管理が必要な場合もあります。IPv4 ネットワーククラスの詳細については、「ネットワーククラス」を参照してください。
次の表は、標準 IPv4 アドレスがどのようにネットワークアドレス空間とホストアドレス空間に分かれるかを示しています。どのクラスについても、「範囲」の欄は、ネットワーク番号の最初のバイトの 10 進数値の範囲を示しています。「ネットワークアドレス」は、IPv4 アドレスの中でネットワーク部の働きをするバイト数を示します。 xxx は 1 バイトを表します。「ホストアドレス」は、アドレスのホスト部を表すバイト数を示します。たとえばクラス A ネットワークアドレスの場合は、最初の 1 バイトがネットワーク番号で、残りの 3 バイトがホスト番号です。クラス C ネットワークの場合はこの関係が逆になり、最初の 3 バイトがネットワーク番号で、残りの 1 バイトがホスト番号です。
表 2–1 IPv4 クラスの分割
クラス |
バイトの範囲 |
ネットワーク番号 |
ホストアドレス |
---|---|---|---|
0 〜 127 |
xxx |
xxx.xxx. xxx |
|
128 〜 191 |
xxx.xxx |
xxx.xxx |
|
192 〜 223 |
xxx.xxx. xxx |
xxx |
IPv4 アドレスの最初のバイトが示す数字は、そのネットワークがクラス A、B、C のどれなのかを定義します。残りの 3 バイトは 0 から 255 までの数字です。0 と 255 の 2 つは予約されています。1 から 254 までの数字は、IANA によってネットワークに割り当てられたネットワーククラスに従って、各バイトに割り当てることができます。
次の表は、IPv4 アドレスのどのバイトがユーザーに割り当てられているかを示しています。また、ホストへの割り当てが可能な、各バイト内の値の範囲を示します。
表 2–2 割り当て可能な IPv4 クラスの範囲
ネットワーククラス |
バイト 1 の範囲 |
バイト 2 の範囲 |
バイト 3 の範囲 |
バイト 4 の範囲 |
---|---|---|---|---|
0 〜 127 |
1 〜 254 |
1 〜 254 |
1 〜 254 |
|
128 〜 191 |
IANA によって事前割り当て |
1 〜 254 |
1 〜 254 |
|
192 〜 223 |
IANA によって事前割り当て |
IANA によって事前割り当て |
1 〜 254 |