Solaris のシステム管理 (IP サービス)

DHCP サービスによって使用されるファイル

次の表に、Oracle Solaris DHCP に関連するファイルを示します。

表 18–2 DHCP デーモンや DHCP コマンドで使用されるファイル

ファイルまたはテーブル名 

説明 

マニュアルページ 

dhcptab

オプションとその値の組み合わせからなる DHCP 構成情報のテーブルを表す総称的な用語。構成情報はさらにマクロとしてグループ化されます。dhcptab テーブルの名前と位置は、DHCP 情報の格納にどのデータストアを使用するかによって異なります。

dhcptab(4)

DHCP ネットワークテーブル 

IP アドレスをクライアント ID と構成オプションに割り当てます。DHCP ネットワークテーブルの名前は、10.21.32.0 など、ネットワークの IP アドレスに基づいて付けられます。dhcp_network というファイルはありません。DHCP ネットワークテーブルの名前と位置は、DHCP 情報の格納にどのデータストアを使用するかによって異なります。

dhcp_network(4)

dhcpsvc.conf

DHCP デーモンの起動オプションと、データストア情報を格納しています。このファイルを手動で編集してはいけません。起動オプションの変更には dhcpconfig コマンドを使用します。

dhcpsvc.conf(4)

nsswitch.conf

ネームサービスデータベースの場所と、それらのデータベースをどのような順序で検索してさまざまな情報を入手するかを指定します。nsswitch.conf ファイルは、DHCP サーバーを構成する際に正確な構成情報を入手するために使用されます。このファイルは、/etc ディレクトリに存在します。

nsswitch.conf(4)

resolv.conf

DNS クエリーを解決するための情報が含まれています。DHCP サーバーの構成中に、このファイルで、DNS ドメインと DNS サーバーに関する情報が調べられます。このファイルは、/etc ディレクトリに存在します。

resolv.conf(4)

dhcp.interface

ファイル名 dhcp.interface で指定されたクライアントネットワークインタフェースで DHCP が使用されることを示します。たとえば、dhcp.qe0 という名前のファイルが存在する場合、DHCP は qe0 インタフェースで使用されることを表します。その場合、 dhcp.interface ファイルには、ifconfig コマンド (DHCP をそのインタフェースで起動するために使用される) にオプションとして渡されるコマンドが含まれていることがあります。このファイルは、Oracle Solaris DHCP クライアントシステムの /etc ディレクトリに存在します。

特定のマニュアルページはありません。dhcp(5) を参照してください。

interface.dhc

DHCP から得られた特定のネットワークインタフェースの構成パラメータが含まれています。インタフェースの IP アドレスのリースが停止されると、このクライアントは、/etc/dhcp/ interface.dhc にある現在の設定情報をキャッシュします。たとえば、DHCP が qe0 インタフェースで使用されている場合、dhcpagent は、構成情報を /etc/dhcp/qe0.dhc にキャッシュします。DHCP が次にこのインタフェースで起動するときに、リースの有効期限内であれば、このクライアントはキャッシュされた情報を使用するように要求します。DHCP サーバーがこの要求を拒否すると、クライアントは標準の DHCP リースネゴシエーション手順を開始します。

特定のマニュアルページはありません。dhcpagent(1M) を参照してくささい。

dhcpagent

dhcpagent クライアントデーモンのパラメータ値を設定します。このファイルへのパスは /etc/default/dhcpagent です。パラメータについては、/etc/default/dhcpagent ファイルか、 dhcpagent(1M) のマニュアルページを参照してください。

dhcpagent(1M)

DHCP inittab

データタイプなど、DHCP オプションコードのさまざまな要素を定義するとともに、ニーモニックラベルを割り当てます。ファイルの構文については、dhcp_inittab(4) のマニュアルページを参照してください。

クライアント側では、 dhcpinfo/etc/dhcp/inittab ファイル中の情報を人が判読可能な情報として提供します。DHCP サーバーシステムでは、DHCP デーモンと管理ツールがこのファイルから DHCP オプション情報を入手します。

以前のリリースで使用されていた /etc/dhcp/dhcptags ファイルは /etc/dhcp/inittab ファイルで置き換えられている。これについては、 「DHCP のオプション」を参照してください。

dhcp_inittab(4)