元々 IPv4 を構成していたネットワーククラスは、現在インターネットでは使用されていません。現在は、IANA は、クラスを持たない CIDR 形式のアドレスを世界中のレジストリに配布しています。ISP から提供される IPv4 アドレスはすべて CIDR 形式です (図 2–2を参照)。
CIDR アドレスのネットワーク接頭辞は、ネットワーク上のホストに対して割り当て可能な IPv4 アドレスの数を示しています。これらのホストアドレスは、ホストのインタフェースに割り当てられます。ホストに複数の物理インタフェースがある場合は、使用されているすべての物理インタフェースにホストアドレスを割り当てる必要があります。
CIDR アドレスのネットワーク接頭辞は、サブネットマスクの長さも定義します。大部分の Oracle Solaris 10 コマンドは、ネットワークのサブネットマスクの CIDR 接頭辞の指定を認識します。ただし、Oracle Solaris インストールプログラムおよび /etc/netmask ファイルでは、ドット付き 10 進数表現を使用して、サブネットマスクを設定する必要があります。この 2 つの場合、次の表に示されているように、CIDR ネットワーク接頭辞のドット付き 10 進数表現を使用してください。
表 2–3 CIDR 接頭辞と 10 進数での表現
CIDR ネットワーク接頭辞 |
割り当て可能な IP アドレス |
ドット付き 10 進数でのサブネット表現 |
---|---|---|
/19 |
8,192 |
255.255.224.0 |
/20 |
4,096 |
255.255.240.0 |
/21 |
2,048 |
255.255.248.0 |
/22 |
1024 |
255.255.252.0 |
/23 |
512 |
255.255.254.0 |
/24 |
256 |
255.255.255.0 |
/25 |
128 |
255.255.255.128 |
/26 |
64 |
255.255.255.192 |
/27 |
32 |
255.255.255.224 |
CIDR アドレスについては、次の文書を参照してください。
CIDR の技術的な詳細については、RFC 1519, Classless Inter-Domain Routing (CIDR): an Address Assignment and Aggregation Strategy を参照してください。
CIDR に関するより一般的な情報は、Pacific Bell のサイトの Classless Inter-Domain Routing (CIDR) Overview で入手できます。
Wikipedia の記事『"Classless inter-domain routing"』にも CIDR の概要が記載されています。