この節では、Oracle Solaris IP フィルタの新しい機能について説明します。
新機能の完全な一覧や各 Oracle Solaris リリースの説明については、『Oracle Solaris 10 9/10 の新機能』を参照してください。
Solaris 10 7/07 リリース以降では、Oracle Solaris でのパケットフィルタリングにパケットフィルタリングフックが使用されるようになりました。この機能は、システム管理に次のような利点をもたらします。
パケットフィルタリングフックにより、Oracle Solaris IP フィルタの構成が簡単になります。
ゾーン間のパケットフィルタリングがサポートされるようになりました。
フィルタリングフックを使用すると Oracle Solaris IP フィルタのパフォーマンスが向上します。
これらのフックの詳細については、「パケットフィルタリングフック」を参照してください。パケットフィルタリングフックに関する作業については、第 26 章Oracle Solaris IP フィルタ (作業)を参照してください。
Solaris 10 6/06: ネットワークインフラストラクチャーの全部または一部を IPv6 で構成しているシステム管理者のために、Oracle Solaris IP フィルタが IPv6 パケットフィルタリングに対応できるように拡張されています。IPv6 パケットフィルタリングでは、発信元または宛先の IPv6 アドレス、IPv6 アドレスを含むプール、および IPv6 拡張ヘッダーに基づいて、パケットを取り出すことができます。
ipf コマンドと ipfstat コマンドを IPv6 に使用できるように、-6 オプションが追加されています。ipmon コマンドと ippool コマンドのコマンド行インタフェースに変更はありませんが、これらのコマンドは IPv6 でも使用することができます。ipmon コマンドは、IPv6 パケットのログを記録できるように拡張されており、ippool コマンドは、IPv6 アドレスをプールに格納することができます。
詳細は、「IPv6 と Oracle Solaris IP フィルタ」を参照してください。IPv6 パケットフィルタリングに関する作業については、第 26 章Oracle Solaris IP フィルタ (作業)を参照してください。