Solaris のシステム管理 (IP サービス)

リンク集積の基本

基本的なリンク集積のトポロジには、一連の物理インタフェースで構成された単一の集積が含まれます。基本的なリンク集積は、次のような状況で使用します。

図 6–3 に、有名な Web サイトをホストするサーバーの集積を示します。このサイトでは、インターネット顧客とサイトのデータベースサーバーの間の照会トラフィックのために帯域幅を増やす必要があります。セキュリティー上の理由で、サーバー上の各インタフェースの存在を外部アプリケーションから隠す必要があります。解決策として、 IP アドレス 192.168.50.32 で集積 aggr1 を使用します。この集積は、bge0 - bge2 の 3 つのインタフェースで構成されます。これらのインタフェースは、顧客の照会に答えるためのトラフィックの送信専用で使用されます。すべてのインタフェースからのパケットトラフィック上の送信アドレスは、aggr1 の IP アドレスである 192.168.50.32 です。

図 6–3 基本的なリンク集積トポロジ

図は、リンク aggr1 のブロックを示します。このリンクブロックに 3 つの物理インタフェース bge0 - bge2 が接続されています。

図 6–4 は、それぞれに集積が構成された 2 つのシステムを含むローカルネットワークを示しています。2 つのシステムはスイッチによって接続されています。スイッチ経由で集積を実行する必要がある場合は、そのスイッチが集積テクノロジをサポートしている必要があります。このタイプの構成は、高可用性と冗長性を持つシステムを実現するために特に有効です。

図では、システム A が bge0bge1 という 2 つのインタフェースで構成される集積を使用しています。これらのインタフェースは、集積に入れられたポートを介してスイッチに接続されています。システム B は、e1000g0 - e1000g3 という 4 つのインタフェースの集積を使用しています。これらのインタフェースもスイッチの集積に入れられたポートに接続されています。

図 6–4 スイッチを使用したリンク集積のトポロジ

この図については、前の本文中で説明しています。