Solaris のシステム管理 (IP サービス)

ProcedureNIC でパケットフィルタリングをアクティブにする方法

/etc/ipf/ipf.conf ファイル (IPv6 を使用している場合は /etc/ipf/ipf6.conf ファイル) が存在する場合は、Oracle Solaris IP フィルタは起動時に有効になります。Oracle Solaris IP フィルタを有効にしたあと、NIC でフィルタリングを有効にする必要がある場合は、次の手順で行います。

  1. IP Filter Management の権利プロファイルを持つ役割またはスーパーユーザーになります。

    IP Filter Management の権利プロファイルは、ユーザーが作成した役割に割り当てることができます。役割の作成と役割のユーザーへの割り当てについては、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。

  2. 適当なファイルエディタを起動して、 /etc/ipf/pfil.ap ファイルを編集します。

    このファイルには、ホスト上の NIC の名前が含まれています。デフォルトでは、名前はコメントとされます。フィルタリングを実行するネットワークトラフィックのデバイス名をコメントから外してください。システムの NIC の名前が含まれていない場合は、NIC を指定する行を追加してください。


    # vi /etc/ipf/pfil.ap
    # IP Filter pfil autopush setup
    #
    # See autopush(1M) manpage for more information.
    #
    # Format of the entries in this file is:
    #
    #major  minor lastminor modules
    
    #le     -1      0       pfil
    #qe     -1      0       pfil
    hme     -1      0       pfil (Device has been uncommented for filtering)
    #qfe    -1      0       pfil
    #eri    -1      0       pfil
    #ce     -1      0       pfil
    #bge    -1      0       pfil
    #be     -1      0       pfil
    #vge    -1      0       pfil
    #ge     -1      0       pfil
    #nf     -1      0       pfil
    #fa     -1      0       pfil
    #ci     -1      0       pfil
    #el     -1      0       pfil
    #ipdptp -1      0       pfil
    #lane   -1      0       pfil
    #dmfe   -1      0       pfil
  3. network/pfil サービスインスタンスを再起動することによって、/etc/ipf/pfil.ap ファイルの変更内容を有効にします。


    # svcadm restart network/pfil
    
  4. 次の方法のいずれかで NIC を有効にします。

    • マシンをリブートします。


      # reboot
      

      注 –

      NIC で ifconfig unplumb コマンドと ifconfig plumb コマンドを安全に使用できない場合は、リブートが必要です。


    • unplumbplumb オプションを指定して ifconfig コマンドを実行し、フィルタリングする NIC を有効にします。IPv6 パケットフィルタリングを実装するには、inet6 バージョンの各インタフェースが plumb されている必要があります。


      # ifconfig hme0 unplumb
      # ifconfig hme0 plumb 192.168.1.20  netmask 255.255.255.0  up
      # ifconfig hme0 inet6 unplumb
      # ifconfig hme0 inet6 plumb fec3:f840::1/96 up
      

      ifconfig コマンドの詳細については、ifconfig(1m) のマニュアルページを参照してください。