Solaris のシステム管理 (IP サービス)

サービスクラスを使ったトラフィックの優先順位付け

サービス品質を実現するには、ネットワークトラフィックを分析して、トラフィックを分類する大まかなグループ分けを決定します。次に、それぞれ特徴と優先順位を持つサービスクラスに各グループ分けを整理します。これらのクラスが基本的なカテゴリとなり、それに基づいて組織の QoS ポリシーを作成します。サービスクラスは、管理の対象となるトラフィックグループを代表します。

たとえば、プロバイダがプラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズの各レベルのサービスをそれぞれ異なる利用料金で提供するとします。プラチナレベルの SLA では、プロバイダが顧客用に運営している Web サイト宛ての着信トラフィックに対して、もっとも高い優先順位を保証します。このように、ある顧客の Web サイト宛ての着信トラフィックを 1 つのトラフィッククラスとしてまとめることができます。

企業向けには、部門の要求に基づくサービスクラスを作成できます。また、ネットワークトラフィック内の特定のアプリケーションの優位性に基づくクラスを作成することもできます。次に、企業向けのトラフィッククラスの例をいくつか示します。