Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)

複数の NIS ドメインをサポートするマスターサーバー

NIS マスターサーバーは通常、NIS ドメインだけをサポートします。ただし、マスターサーバーを使用して複数のドメインをサポートする場合は、ypinit によるマスターサーバーの設定」で説明したように、追加のドメイン用にサーバーを設定するときに手順を若干修正する必要があります。

サーバー上で domainname コマンドを実行します。このコマンドによって返されるドメイン名はサーバーのデフォルトドメインです。ypinit によるマスターサーバーの設定」で説明した手順は、そのドメインへのサービスの設定では正しく機能します。ほかのドメインへのサービスを設定する場合は、ypinit シェルスクリプトを次のように修正する必要があります。


# make DOM=correct-domain passwd

correct-domain はサービスを設定しているほかのドメインの名前であり、passwdmake のターゲットです。このコマンドによって、マスターサーバーが属するドメインではなく目的のドメインに passwd マップが転送されます。