NIS サービスはサービス管理機能によって管理されます。SMF の概要については、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の第 18 章「サービスの管理 (概要)」を参照してください。また、詳細については、svcadm(1M) および svcs(1) のマニュアルページを参照してください。
このサービスに関する有効化、無効化、再起動などの管理アクションは svcadm コマンドを使用して実行できます。NIS を開始または停止するには、コマンド行から ypstart および ypstop も使用できます。詳細については、ypstart(1M) および ypstop(1M) のマニュアルページを参照してください。
-t オプションを使用してサービスを一時的に無効化すると、そのサービス構成に対していくらかの保護を提供できます。-t オプションを指定してサービスを無効にした場合、リブート後に元の設定が復元されます。-t オプションを指定しないでサービスを無効にした場合、リブート後もそのサービスは無効のままです。
NIS の障害管理リソース識別子 (FMRI) は、NIS サーバーに対しては svc:/network/nis/server:<instance>、NIS クライアントに対しては svc:/network/nis/client:<instance> です。
svcs コマンドを使用して NIS の状態を照会できます。
svcs コマンドと出力の例を、次に示します。
# svcs network/nis/server STATE STIME FMRI online Jan_10 svc:/network/nis/server:default |
# svcs \*nis\* STATE STIME FMRI disabled 12:39:18 svc:/network/rpc/nisplus:default disabled 12:39:18 svc:/network/nis/server:default disabled 12:39:20 svc:/network/nis/passwd:default disabled 12:39:20 svc:/network/nis/update:default disabled 12:39:20 svc:/network/nis/xfr:default online 12:42:16 svc:/network/nis/client:default |
svcs -l コマンドと出力の例を、次に示します。
# svcs -l /network/nis/client fmri svc:/network/nis/client:default enabled true state online next_state none restarter svc:/system/svc/restarter:default contract_id 99 dependency exclude_all/none svc:/network/nis/server (offline) dependency require_all/none svc:/system/identity:domain (online) dependency require_all/restart svc:/network/rpc/bind (online) dependency require_all/none svc:/system/filesystem/minimal (online) |
サービスに関してより詳細な情報を得るには、svccfg ユーティリティーを使用します。svccfg(1M) のマニュアルページを参照してください。
デーモンの存在は ps コマンドを使用して確認できます。
# ps -e | grep rpcbind daemon 100806 1 0 Sep 01 ? 25:28 /usr/sbin/rpcbind |
-f オプションを ps で使用しないでください。このオプションはユーザー ID を名前に変換しようとするため、より多くのネームサービス検索が失敗する可能性があります。