Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)

ProcedureSun 以外のパスワード暗号化モジュールをインストールする方法

Sun 以外のパスワード暗号化アルゴリズムは、通常、ソフトウェアパッケージのモジュールの 1 つとして配布されます。したがって、pkgadd コマンドを実行すると、/etc/security/crypt.conf ファイルはベンダーのスクリプトによって変更されるはずです。このあとで、/etc/security/policy.conf ファイルに新しいモジュールとその識別子を指定してください。

  1. pkgadd コマンドを実行してソフトウェアを追加します。

    ソフトウェアの追加方法については、『Solaris のシステム管理 (基本編)』「ソフトウェアパッケージの追加または削除 (pkgadd)」を参照してください。

  2. 新しいモジュールとモジュール識別子が追加されたことを確認します。

    /etc/security/crypt.conf ファイル内の暗号化アルゴリズムの一覧でチェックしてください。

    たとえば、次の行は、crypt_rot13 アルゴリズムを実装するモジュールが追加されていることを示します。


    # crypt.conf
    #
    md5 /usr/lib/security/$ISA/crypt_md5.so
    rot13 /usr/lib/security/$ISA/crypt_rot13.so
    
    # For *BSD - Linux compatibility
    # 1 is MD5,  2a is Blowfish
    1 /usr/lib/security/$ISA/crypt_bsdmd5.so
    2a /usr/lib/security/$ISA/crypt_bsdbf.so
  3. /etc/security/policy.conf ファイルに、新たにインストールされたアルゴリズムの識別子を追加します。

    次に、識別子 rot13 を追加する必要がある policy.conf ファイルの一部を示します。


    # Copyright 1999-2002 Sun Microsystems, Inc.  All rights reserved.
    # ...
    #ident  "@(#)policy.conf        1.12     08/05/14 SMI"
    # ...
    # crypt(3c) Algorithms Configuration
    CRYPT_ALGORITHMS_ALLOW=1,2a,md5,5,6,,rot13
    #CRYPT_ALGORITHMS_DEPRECATE=__unix__
    CRYPT_DEFAULT=md5

    この例では、現在のパスワードが crypt_rot13 アルゴリズムで暗号化されていれば、rot13 アルゴリズムが使用されます。新しいユーザーパスワードは crypt_sunmd5 アルゴリズムで暗号化されます。このアルゴリズム構成は Solaris だけからなるネットワークで有効です。