Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)

BART 規則ファイルの書式

bart コマンドの入力ファイルはテキストファイルです。これらのファイルは、目録に含められるファイルと、レポートに含められるファイル属性を指定する行から構成されます。この同じ入力ファイルは、両方の BART 機能で使用できます。#、空の行、空白を含む行は、ツールが無視します。

入力ファイルには、次に示す 3 種類の指示語が指定されます。


例 5–8 規則ファイルの書式


<Global CHECK/IGNORE Directives>
<subtree1> [pattern1..]
<IGNORE/CHECK Directives for subtree1>

<subtree2> [pattern2..]
<subtree3> [pattern3..]
<subtree4> [pattern4..]
<IGNORE/CHECK Directives for subtree2, subtree3, subtree4>


注 –

すべての指示語は指定された順に読み取られますが、あとから指定された指示語が先に指定された指示語に優先して読み取られる可能性があります。


行ごとに subtree 指示語が 1 つ存在します。この指示語は、絶対パス名で始まり、そのあとに 0 個以上のパターンマッチング文が続く必要があります。

規則ファイルの属性

bart コマンドは、CHECK 文と IGNORE 文を使用して追跡または無視の対象となる属性を定義します。各属性にはキーワードが関連付けられます。

属性「キーワード」を次に示します。

キーワード all は、すべてのファイル属性を意味します。

引用構文

BART が規則ファイルに使用する記述言語は、標準に準拠していないファイル名を表現する標準の UNIX 引用構文です。埋め込まれたタブ、スペース、改行、特殊文字は、ツールがファイル名を読み取ることができるようにそれらの 8 進形式にコード化されます。この変動的な引用構文では、埋め込みのキャリッジリターンを含むファイル名などがコマンドパイプラインで正しく処理されません。規則記述言語を使用することで、シェル構文だけでは表現が難しい効率の悪い複雑なファイル名フィルタリング基準を表現できます。

BART 規則ファイルや、BART で使用される引用構文についての詳細は、bart_rules(4) のマニュアルページを参照してください。