Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)

setgid アクセス

setgidアクセス権は setuid アクセス権に似ています。プロセスの実効グループ ID (GID) はファイルを所有するグループに変更され、ユーザーにはそのグループに与えられたアクセス権に基づくアクセス権が与えられます。/usr/bin/mail コマンドには、次のように setgid アクセス権が設定されています。


-r-x--s--x   1 root   mail     67504 Jun 17 12:01 /usr/bin/mail

setgidアクセス権がディレクトリに適用されると、このディレクトリ内で作成されたファイルはディレクトリが所属するグループに含まれることになります。生成するプロセスが所属するグループに含まれるわけではありません。ディレクトリに対する書き込み権および実行権を持つユーザーは、そのディレクトリにファイルを作成できます。ただし、作成したファイルはユーザーのグループではなくディレクトリを所有するグループに割り当てられます。

setgidアクセス権を使用して不正にスーパーユーザー権限が取得されていないか、システムを監視する必要があります。疑わしいアクセス権によって、このようなプログラムへのグループアクセス権が、rootbin ではなく、意外なグループに与えられることがあります。このようなアクセス権を使用しているファイルをすべて検索し、一覧表示する方法は、「特殊なファイルアクセス権が設定されたファイルを見つける方法」を参照してください。