Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)

Procedureソフトウェアプロバイダを追加する方法

  1. Primary Administrator 役割を引き受けるか、スーパーユーザーになります。

    Primary Administrator 役割には、Primary Administrator プロファイルが含まれます。役割を作成してユーザーに役割を割り当てるには、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の第 2 章「Solaris 管理コンソールの操作 (手順)」を参照してください。

  2. システムで使用可能なソフトウェアプロバイダを一覧表示します。


    % cryptoadm list
    user-level providers:
        /usr/lib/security/$ISA/pkcs11_kernel.so
        /usr/lib/security/$ISA/pkcs11_softtoken.so
    
    kernel software providers:
        des
        aes
        blowfish
        arcfour
        sha1
        md5
        rsa
    
    kernel hardware providers:
        ncp/0
  3. pkgadd コマンドを使用して、プロバイダのパッケージを追加します。


    # pkgadd -d /path/to/package pkginst
    

    パッケージには、Sun の証明書によって署名されたソフトウェアが含まれている必要があります。Sun の証明書を要求し、プロバイダに署名する方法については、『Oracle Solaris セキュリティーサービス開発ガイド』の付録 F「暗号化プロバイダのパッケージ化と署名」を参照してください。

    パッケージには、一連のメカニズムを備えたほかのプロバイダが使用可能であることを暗号化フレームワークに通知するスクリプトが含まれます。パッケージの要件については、『Oracle Solaris セキュリティーサービス開発ガイド』の付録 F「暗号化プロバイダのパッケージ化と署名」を参照してください。

  4. プロバイダを更新します。

    ソフトウェアプロバイダを追加した場合や、ハードウェアおよびそのハードウェアに指定されているポリシーを追加した場合は、プロバイダを更新する必要があります。


    # svcadm refresh svc:/system/cryptosvc
    
  5. 新しいプロバイダをリストに追加します。

    この場合、新しいカーネルソフトウェアプロバイダがインストールされています。


    # cryptoadm list 
    …
    kernel software providers:
        des
        aes
        blowfish
        arcfour
        sha1
        md5
        rsa
        swrand
        ecc <-- added provider

例 14–17 ユーザーレベルソフトウェアプロバイダを追加する

次の例では、署名された PKCS #11 ライブラリをインストールします。


# pkgadd -d /cdrom/cdrom0/SolarisNew
Answer the prompts
# svcadm refresh system/cryptosvc
# cryptoadm list
user-level providers:
==========================
    /usr/lib/security/$ISA/pkcs11_kernel.so
    /usr/lib/security/$ISA/pkcs11_softtoken.so
    /opt/SUNWconn/lib/$ISA/libpkcs11.so.1 <-- added provider

暗号化フレームワークによってライブラリをテストする開発者は、ライブラリを手動でインストールすることができます。


# cryptoadm install provider=/opt/SUNWconn/lib/\$ISA/libpkcs11.so.1

プロバイダの署名については、「Sun 以外のソフトウェアのためのバイナリ署名」を参照してください。