Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)

Procedureバイナリ監査ファイルの内容を表示する方法

praudit コマンドを使用すると、バイナリ監査ファイルの内容を表示できます。auditreduce コマンドから出力をパイプしたり、特定の監査ファイルを読み取ったりできます。さらに処理する場合に -x オプションが役立ちます。

  1. Audit Review プロファイルを含む役割を引き受けるか、スーパーユーザーになります。

    System Administrator 役割には、 Audit Review プロファイルが含まれます。Audit Review プロファイルを含む役割を別々に作成することもできます。役割を作成する方法と役割をユーザーに割り当てる方法については、「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。

  2. 次の praudit コマンドの 1 つを使用して、目的に沿った出力を生成します。

    次の例は、同じ監査イベントからの praudit 出力を表示します。監査ポリシーは、sequence トークンと trailer トークンを含むように設定されています。

    • praudit -s コマンドを使用して、短い書式で 1 行につき 1 トークンの監査レコードを表示します。-l オプションを指定して、1 行に各レコードを配置します。


      $ auditreduce -c lo | praudit -s
      header,101,2,AUE_rlogin,,example1,2003-10-13 11:23:31.050 -07:00
      subject,jdoe,jdoe,staff,jdoe,staff,749,749,195 1234 server1
      text,successful login 
      return,success,0 
      sequence,1298
    • praudit -r コマンドを使用して、監査レコードの raw 書式で 1 行につき 1 トークンの監査レコードを表示します。-l オプションを指定して、1 行に各レコードを配置します。


      $ auditreduce -c lo | praudit -r
      21,101,2,6155,0x0000,192.168.60.83,1062021202,64408258
      36,2026700,2026700,10,2026700,10,749,749,195 1234 192.168.60.17
      40,successful login
      39,0,0
      47,1298
    • praudit -x コマンドを使用して、XML 形式で 1 行につき 1 トークンの監査レコードを表示します。-l オプションを指定して、1 レコードの XML 出力を 1 行に配置します。


      $ auditreduce -c lo | praudit -x
      <record version="2" event="login - rlogin" host="example1" 
      time="Wed Aug 27 14:53:22 PDT 2003" msec="64">
      <subject audit-uid="jdoe" uid="jdoe" gid="staff" ruid="jdoe" 
      rgid="staff" pid="749" sid="749" tid="195 1234 server1"/>
      <text>successful login</text>
      <return errval="success" retval="0"/>
      <sequence seq-num="1298"/>
      
      </record>

例 30–35 監査トレール全体を印刷する

lp コマンドにパイプすると、監査トレール全体の出力がプリンタに送られます。プリンタへのアクセスを制限してください。


# auditreduce | praudit | lp -d example.protected.printer


例 30–36 特定の監査ファイルを表示する

この例では、サマリーログインファイルを端末ウィンドウで調べます。


# cd /var/audit/audit_summary.dir/logins
# praudit 20030827183936.20030827232326.logins | more


例 30–37 監査レコードを XML 形式に変換する

この例では、監査レコードを XML 形式に変換します。


# praudit -x 20030827183214.20030827215318.logins > 20030827.logins.xml

*xml ファイルはブラウザを使って表示できます。スクリプトを使えば、XML ファイルの内容を操作して目的の情報を抽出できます。


注意事項

次のようなメッセージは、praudit コマンドを使用するために必要な権限がないことを示しています。

praudit: Can't assign 20090408164827.20090408171614.example1 to stdin.