SASL プラグインは、セキュリティーメカニズム、ユーザーの正規化、および補助プロパティーの検索をサポートします。デフォルトでは、動的に読み込まれる 32 ビットのプラグインは /usr/lib/sasl にインストールされ、64 ビットのプラグインは /usr/lib/sasl/$ISA にインストールされます。次のセキュリティーメカニズムのプラグインが、Solaris 10 リリースで提供されています。
CRAM-MD5。認証のみをサポートし、承認はサポートしません
DIGEST-MD5。認証、整合性、機密性のほか、承認もサポートします
GSSAPI。認証、整合性、機密性のほか、承認もサポートします。GSSAPI セキュリティーメカニズムには、機能している Kerberos 基盤が必要です。
PLAIN。認証と承認をサポートします。
さらに、 EXTERNAL セキュリティーメカニズムのプラグインと INTERNAL ユーザー正規化プラグインが、libsasl.so.1に装備されています。EXTERNAL メカニズムは、認証と承認をサポートします。外部のセキュリティーソースによって提供された場合には、整合性と機密性がサポートされます。INTERNAL プラグインは、必要に応じて、レルム名をユーザー名に追加します。
Solaris 10 は、現時点では auxprop プラグインを提供していません。CRAM-MD5 および DIGEST-MD5 メカニズムプラグインをサーバー側で完全に機能させるには、ユーザーは auxprop プラグインを用意して平文のパスワードを取り出す必要があります。PLAIN プラグインでは、さらに、パスワードを検証できるようにするために追加のサポートが必要です。パスワード検証に利用できるものは、 サーバーアプリケーションへのコールバック、auxprop プラグイン、saslauthd、または pwcheck のいずれかです。salauthd デーモンおよび pwcheck デーモンは、今回の Solaris のリリースでは提供されません。相互運用性を向上させるために、サーバーアプリケーションは、mech_list SASL オプションによって完全に機能するメカニズムに制限してください。