Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)

ProcedureKerberos データベースをバックアップする方法

  1. マスター KDC 上でスーパーユーザーになります。

  2. kdb5_utildump コマンドを使用して、Kerberos データベースをバックアップします。


    # /usr/sbin/kdb5_util dump [-verbose] [-d dbname] [filename [principals...]]
    -verbose

    バックアップする各主体とポリシー名を出力します。

    dbname

    バックアップするデータベース名を定義します。ファイルの絶対パスを指定できます。-d オプションを指定しない場合、デフォルトのデータベース名は /var/krb5/principal となります。

    filename

    データベースのバックアップに使用するファイルを定義します。ファイルの絶対パスを指定できます。ファイルを指定しなかった場合、データベースは標準出力にダンプされます。

    principals

    バックアップする主体を 1 つ以上定義します (区切り文字は空白)。主体名は完全指定形式にする必要があります。主体を指定しなかった場合、データベース全体がバックアップされます。


例 23–12 Kerberos データベースのバックアップ

次の例では、Kerberos データベースは dumpfile と呼ばれるファイルにバックアップされます。-verbose オプションが指定されているため、各主体はバックアップされるときに出力されます。


# kdb5_util dump -verbose dumpfile 
kadmin/kdc1.eng.example.com@ENG.EXAMPLE.COM 
krbtgt/ENG.EXAMPLE.COM@ENG.EXAMPLE.COM 
kadmin/history@ENG.EXAMPLE.COM 
pak/admin@ENG.EXAMPLE.COM 
pak@ENG.EXAMPLE.COM
changepw/kdc1.eng.example.com@ENG.EXAMPLE.COM

次の例では、pak および pak/admin 主体が、Kerberos データベースからバックアップされます。


# kdb5_util dump -verbose dumpfile pak/admin@ENG.EXAMPLE.COM pak@ENG.EXAMPLE.COM
pak/admin@ENG.EXAMPLE.COM
pak@ENG.EXAMPLE.COM