Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : NIS+ 編)

マシンのドメイン名を変更する

この作業では、マシンのドメイン名を変更します。マシンのドメイン名は通常インストール時に設定されるため、domainname コマンドを引数なしで実行して、マシンのドメイン名をチェックしてからこの作業を実行してください。

マシンのドメイン名変更時のセキュリティについて

この作業は、ドメイン名を変更するマシン上のスーパーユーザーとして実行しなければなりません。

必要な情報

マシンのドメインの変更 - 作業マップ

表 6–2 クライアントの設定

作業 

目的 

参照先 

マシンのドメインの変更 

nisrestore を使用して、クライアントマシンのドメインを変更する

「クライアントのドメイン名を変更する方法」

クライアントのドメイン名を変更する方法

  1. マシンにログインして、スーパーユーザーになります。

    この例では、マシンに client1 を、新しいドメイン名に doc.com. を使用します。


    client1% su
    Password:
  2. マシンのドメイン名を変更します。

    domainname コマンドを使用して新しい名前を入力します。名前の最後にドットを入力しないでください。たとえば、マシンのドメインを doc.com に変更する場合、次のように入力します。


    client1# domainname doc.com

    マシンが NIS クライアントの場合は、NIS サービスを受けることはできません。

  3. 結果を確認します。

    今度は、引数を付けずに domainname コマンドを実行し、サーバーの現在のドメインを表示させます。


    client1# domainname
    doc.com
  4. 新しいドメイン名を保存します。

    domainname コマンドの出力を /etc/defaultdomain ファイルに書き込みます。


    client1# domainname > /etc/defaultdomain
  5. 適当な時に、マシンを再起動します。

    /etc/defaultdomain ファイルに新しいドメイン名を入力した後でも、一部のプロセスは依然として古いドメイン名で動作している可能性があります。すべてのプロセスに新しいドメイン名を確実に使用させるため、マシンを再起動します。

    この作業は、ほかのいくつかの作業の流れの中で行うものです。再起動は、マシンでのすべての作業が完了したことを確認してから行なってください。確認を怠ると、何度も再起動が必要になる可能性があります。

    mountd などのデーモンを個別に再起動すれば、NFS の問題が解決されることがあります。ただし、構成の変更をデーモン間で同期化するために、マシンを再起動することを強くお勧めします。マシンを再起動することによって、構成の変更の非同期が原因で発生するアプリケーションの失敗を最小限に抑えることができます。