Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : NIS+ 編)

NIS+ 主体の鍵の変更

chkey コマンドは cred テーブルに格納されている NIS+ 主体の公開および非公開鍵を変更します。このコマンドは passwd テーブル内もしくは /etc/passwd ファイル内のいずれのエントリにも影響を与えません。

chkey コマンドについて

これらのテーマの詳細は、マニュアルを参照してください。


注 –

NIS+ 環境においては、どんな管理ツールまたは passwd (もしくは nispasswd) コマンドを用いてログインパスワードを変更しても、cred テーブル内の非公開鍵は新規のパスワードを使用して自動的に再暗号化されます。したがって、ログインパスワードの変更後に chkey コマンドを実行する必要はありません。


chkey コマンドはキーサーバー、cred テーブル、および passwd テーブルとの関連で動作します。chkey を実行するには次のようにします。

ログインパスワードを使って非公開鍵を再暗号化するために chkey コマンドを使用するには、最初にもとのパスワードを用いて keylogin を実行し、次に 表 13–1 に示す手順で chkey -p を実行します。表 13–1 は、主体ユーザーとして keyloginchkey を実行する方法を示しています。

表 13–1 非公開鍵の再暗号化 -コマンドのまとめ

作業 

コマンド 

ログインする 

Sirius% login Login-name

ログインパスワードを入力する 

Password:

ログインパスワードと Secure RPC パスワードが異なっている場合、keylogin を実行する

Sirius% keylogin

非公開鍵の暗号化に使用したもとのパスワードを入力する 

Password: Secure RPC password

chkey を実行する

Sirius% chkey -p
Updating nisplus publickey database
Updating new key for 'unix.1199@Doc.com'.

ログインパスワードを入力する 

Enter login password: login-password

ログインパスワードを再入力する 

Retype password: