Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : NIS+ 編)

nisrm コマンド

nisrm コマンドは、標準の rm システムコマンドと似ています。このコマンドは、ディレクトリと空でないテーブルを除いて、名前空間からすべての NIS+ オブジェクトを削除します。nisrm コマンドを使うには、オブジェクトに対する削除権が必要です。しかし、この権利がない場合、-f オプションを使うことができます。このオプションは、アクセス権がなくても動作を強行しようと試みます。

nisgrpadm -d コマンド (「NIS+ グループを削除する」を参照) を使えばグループオブジェクトを削除でき、nistbladm -r または nistbladm -R (「テーブルを削除する」を参照) を使えばテーブルを空にできます。

ディレクトリ以外のオブジェクトは、次のコマンドで削除します。


nisrm [-if] object-name
表 18–2 nisrm 構文オプション

オプション 

目的 

-i

照会。オブジェクトを削除する前に確認を要求する。指定されたオブジェクト名が完全指定されていない場合、このオプションが自動的に使われる

-f

強制。たとえ適切なアクセス権がない場合でも、削除の強行を試みる。nischmod コマンドを使ってアクセス権の変更を試み、再度オブジェクトの削除を試みる

ディレクトリ以外のオブジェクトを削除する

ディレクトリ以外のオブジェクトを削除するには、nisrm コマンドを使い、オブジェクト名を指定します。


nisrm object-name...

次の例では、名前空間からグループとテーブルを削除します。


rootmaster% nisrm -i admins.doc.com. groups.org_dir.doc.com.
Remove admins.doc.com.? y
Remove groups.org_dir.doc.com.? y