主体 (ユーザーかマシン) の資格が無効になっている場合は、その主体は nisls のようなコマンドも含め、名前空間の操作や処理を行うことができなくなってしまいます。資格が無効になると、未認証クラスに割り当てられるアクセス権も含め、すべてのアクセス権が失われるからです。
「症状」
ユーザーまたはスーパーユーザーが、名前空間に関係する作業を行うことができなくなります。名前空間のどのような操作を行なっても、「permission denied」というタイプのエラーメッセージが表示されます。ユーザーまたはスーパーユーザーは、nisls を実行することも不可能になります。
「考えられる原因」
鍵の破損、物理的な破損、古い資格、その他何らかの不適切な点が、/etc/.rootkey ファイルの中にあります。
「診断」
または、その主体がリスト表示できる場合は、その主体としてログインを行い、主体が間違いなく承認されているはずのオブジェクトを対象として、NIS+ コマンドを実行します。たとえば、ほとんどの場合、未認証クラスにオブジェクトの読み込みは承認されているはずです。そこで、cred テーブルの中にリストされているすべての主体は、nisls object コマンドを正しく実行できるはずです。このコマンドを実行しても「permission denied」エラーが発生する場合は、おそらく、その主体の資格は無効になっています。
「対策」
「一般のユーザー」の場合、keylogout を実行してから、次に keylogin を実行して、その主体のログインを試みます。
「root」すなわち「スーパーユーザー」の場合、keylogout -f を実行してから、 keylogin -r を実行します。