Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : NIS+ 編)

bootparams テーブル

bootparams テーブルは、ドメイン内のすべてのディスクレスマシンに関する構成情報をもっています。ディスクレスマシンは、ネットワークに接続されていてもハードディスクをもたないマシンです。ディスクレスマシンにはディスク装置がないため、自分のファイルとプログラムをネットワーク上のサーバーのファイルシステムに持っています。また、自分の構成情報 (つまり「ブートパラメータ」) をサーバーに持っています。

このような構成になっているため、すべてのディスクレスマシンには、この情報がどこに格納されているかを知っている初期設定プログラムがあります。ネットワークにネームサービスがない場合、このプログラムはサーバーの /etc/bootparams ファイル内でこの情報を探します。ネットワークが NIS+ ネームサービスを使う場合、このプログラムは、代わりに bootparams テーブル内でこの情報を探します。

bootparams テーブルは、ディスクレスマシンに関するどんな構成情報でも格納できます。このテーブルには 2 つの列があり、構成キーとその値を格納します。デフォルトでは、このテーブルは各マシンのルート、スワップ、およびダンプの各パーティションの位置を格納するように設定されます。

デフォルトの bootparams テーブルには 2 つの列しかありませんが、列を使用して、次に示す情報を提供します。

表 23–3 bootparams テーブル

列 

コメント 

説明 

キー 

ホスト名 

ディスクレスマシンの正式ホスト名、hosts テーブルで指定

値 

構成 

ルートパーティション : マシンのルートパーティションの位置 (サーバー名とパス) 

 

 

スワップパーティション : マシンのスワップパーティションの位置 (サーバー名とパス) 

 

 

ダンプパーティション : マシンのダンプパーティションの位置 (サーバー名とパス) 

 

 

インストールパーティション 

 

 

ドメイン 

「入力ファイルのフォーマット」

列はタブ文字で区切ります。バックスラッシュ (\) は、1 つのエントリを複数の行で指定するのに使用します。ルート、スワップ、およびダンプの各パーティション用のエントリのフォーマットを次に示します。


client-name root=server:path \
swap=server:path \ 
dump=server:path \
install=server:path \
domain=domainname

次に例を示します。


buckarooroot=bigriver:/export/root1/buckaroo \
 swap=bigriver:/export/swap1/buckaroo \
 dump=bigriver:/export/dump/buckaroo \
 install=bigriver:/export/install/buckaroo \
 domain=sales.doc.com

x86 ベースのマシンでは、使用できるパラメータが増えます。詳細は、bootparams(4) のマニュアルページを参照してください。