Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : NIS+ 編)

付録  A エラーメッセージ

この付録では、Solaris ソフトウェアの DNS、NIS、および NIS+ ネームサービスで使用される一般的なエラーメッセージを、アルファベット順に説明します。メッセージごとに説明を行い、該当するものがある場合は、解決策や、このマニュアルのほかの部分の参照箇所を示します。

エラーメッセージについて

この章で説明したエラーメッセージの一部は、マニュアルページでさらに詳しく説明します。

エラーメッセージの内容

エラーメッセージは、ポップアップウィンドウ、シェルツールのコマンド行、ユーザーコンソールウィンドウや、各種のログファイルに表示または記録されます。/etc/syslog.conf ファイルに指定されているエラーの重大度の基準を上げたり下げたりすることもできます。

ほとんどの場合、入力したコマンドか、コマンドが送られたコンテナオブジェクト (ファイル、マップ、テーブル、またはディレクトリ) によって、エラーメッセージが生成されます。しかし時には、コマンドに応答したサーバーによって、エラーメッセージが生成されることもあります (メッセージは通常、syslog に記録される)。たとえば、「permission denied」メッセージは、ほとんどの場合ユーザーかマシンが原因となって発生しますが、コマンドやマシンから要求された機能を実行するのに必要なアクセス権を、サーバー上のソフトウェアが持っていない場合に発生することもあります。

同様に、一部のコマンドは、非常に多くの種類のオブジェクトに対して検索や照会を行います。オブジェクトによっては、原因が明確であるとは限りません。オブジェクトのアクセス権 (読み取り専用の状態、利用できないなどの状態) が原因で、エラーメッセージが返されることがあります。このような場合は、どのオブジェクトが原因で問題が起こったのか、メッセージからわからない場合もあります。

通常の操作では、ネーミングなどのソフトウェアとサーバーは、関数ルーチン呼び出しを行います。時として、これらの呼び出しが障害を起こし、エラーメッセージが生成されることがあります。また、ユーザーが入力したコマンドをクライアントやサーバーが処理する前に、それ以外のコマンドによる呼び出しが障害を起こし、エラーメッセージが生成されることもあります。そのようなエラーメッセージは、あたかも今入力したコマンドに対する応答のように見えるかもしれませんが、実際はそれまでの操作に対する応答です。


注 –

名前空間で作業を行なっているときに、遠隔手続き呼び出し (RPC) によってエラーメッセージが生成される可能性もあります。これらの RPC エラーメッセージは、このマニュアルでは説明していません。ご使用のシステムのマニュアルを参照してください。


状況によって異なる意味

NIS+ のソフトウェアのどの部分がエラーメッセージを生成したかにより、同じエラーメッセージがやや異なる意味を持つことがあります。たとえば、nisls コマンドが「Not Found」というメッセージを生成した場合、指定された名前の NIS+ のオブジェクトが存在しないことを意味します。しかし、nismatch コマンドが同じメッセージを表示した場合、検索基準に一致するテーブル項目が見つからなかったことを意味します。

エラーメッセージのアルファベット順ソート規則

この付録のエラーメッセージは、次の規則に従ってアルファベット順に示します。

エラーメッセージ内の番号

NIS+、FNS に共通するエラーメッセージ


abort_transaction: Failed to action NIS+ objectname

abort_transaction ルーチンが、サーバーのクラッシュやほかの回復不可能なエラーにより、不完全なトランザクションから抜けることに失敗しました。詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


abort_transaction: Internal database error abort_transaction: Internal error, log entry corrupt NIS+ objectname

これら 2 つのメッセージは、名前空間のデータベースやログが壊れていることを意味します。詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


add_cleanup: Cant allocate more rags.

このメッセージは、システムで使用できるメモリーが不足していることを示しています。メモリー不足に関する問題については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


add_pingitem: Couldn't add directoryname to pinglist (no memory)

メモリー不足の問題については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


add_update: Attempt add transaction from read only child. add_update Warning: attempt add transaction from read only child

読み取り専用の子プロセス rpc.nisd が、ログに項目を追加しようとしました。ログの中にときどきこのメッセージが記録されても、重大な問題ではありません。しかし、頻繁に記録される場合は、ご購入先にご連絡ください。


Attempting to free a free rag!

このメッセージは、rpc.nisd にソフトウェア上の問題が起こったことを意味します。rpc.nisd は、異常終了したはずです。ps -ef | grep rpc.nisd を実行して、rpc.nisd が現在も動作しているかどうか確認します。まだ動作している場合は、NIS+ サービスを停止し、前回と同じオプションで再起動します。デーモンが動作していない場合は、前回と同じオプションで NIS+ サービスを起動します。/var/nis をチェックして、core ファイルのダンプが行われていないか確認します。core ファイルが存在する場合は、削除してください。


注 –

-YB オプションを指定して NIS+ サービスを起動した場合は、rpc.nisd_reply デーモンも終了しなければなりません。



Attempt to remove a non-empty table

nistbladm が,まだエントリを含んでいる NIS+ テーブルを削除しようとしました。または、nisrmdir が、ファイルあるいはサブディレクトリを含むディレクトリを削除しようとしました。

  • テーブルを削除する場合には、niscat を使ってテーブルの内容をチェックし、nistbladm を使って既存の内容を削除します。

  • ディレクトリを削除する場合には、nisls -l -R を使って既存のファイルまたはサブディレクトリをチェックして、それらを最初に削除します。

  • nisrmdir -s を使って、ドメインから複製を分離するときに、複製がダウンしているか、またはマスターとの通信不能の状態にある場合に、このエラーメッセージが表示されます。このような場合は、マスターサーバー上で nisrmdir -f -s replicaname コマンドを実行すれば、強制的に切り離すことができます。しかし、nisrmdir -f -s replicaname を使って通信不能な複製を分離する場合には、複製がオンライン状態に戻ったらすぐに、nisrmdir -f -s replicaname を再実行して、複製の /var/nis ファイルシステムを消去する必要があります。nisrmdir -f -s replicaname を再実行しないと、複製がサービスを再開した時に複製上に残された古い情報によって問題が発生する場合があります。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_NOTEMPTY によって生成されます。詳細な情報は、nis_tables(3N) のマニュアルページを参照してください。


authdes_marshal: DES encryption failure

認証データの DES 暗号化に失敗しました。考えられる原因は次のとおりです。

  • ライブラリ関数か引数が壊れています。

  • DES 暗号化チップを使用している場合、そのチップに問題があります。

ご購入先にご連絡ください。


authdes_refresh: keyserv is unable to encrypt session key

keyserv プロセスは、公開鍵を使用してセッション鍵の暗号化を行うことができませんでした。詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


authdes_refresh: unable to encrypt conversation key

keyserv プロセスは、公開鍵を使用してセッション鍵の暗号化を行うことができませんでした。このメッセージが表示された場合、通常はユーザーの側で何らかの操作を行う必要があります。考えられる原因は次のとおりです。

  • keyserv プロセスが終了しているか、応答しません。ps -ef を使用して、keyserv プロセスが keyserv のホストで動作しているかどうかチェックします。動作していない場合は、keyserv を起動し、keylogin を実行します。

  • クライアントが keylogin を実行していません。クライアント側で keylogin を実行し、問題が解決できるかどうか調べます。

  • クライアントのホストに、資格が割り当てられていません。クライアントのホームドメインの cred テーブルに対して nismatch を使用して、クライアントのホストに適切な資格が割り当てられているかどうか調べます。割り当てられていない場合は、DES の資格を作成します。

  • DES 暗号化に失敗しました。エラーメッセージ「authdes_marshal: DES encryption failure」を参照してください。

セキュリティ鍵の問題の詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


authdes_refresh: unable to synchronize clock

このエラーメッセージは、クライアントとサーバーそれぞれのクロックが同期していないことを示しています。通常は、この問題は自動的に訂正されます。しかし、このメッセージの後に、タイムスタンプに関係したエラーが発生した場合は、手作業でクロックを同期させなければなりません。この問題が再度発生した場合は、rpcbind が正しく機能しているかどうかチェックします。


authdes_refresh: unable to synch up w/server

クライアントとサーバーそれぞれのクロックを同期させることに失敗しました。サーバー上の rpcbind プロセスが応答しなかったことが原因となった可能性もあります。サーバー上で ps -ef を実行し、rpcbind が動作しているかどうか調べます。動作していない場合は、rpcbind を再度起動します。このメッセージの後に、タイムスタンプに関係したエラーが発生した場合は、rdate servername を使用して、クライアントのクロックを手作業でサーバーのクロックに同期させなければなりません。


authdes_seccreate: keyserv is unable to generate session key

このエラーメッセージは、keyserv がこのセッション用のランダムな DES キーを生成できなかったことを示しています。このメッセージが表示された場合、ユーザーの側で何らかの操作を行う必要があります。

  • keyserv が正しく動作しているかどうかチェックします。動作していない場合は、automountdrpc.nisdsendmail などのように、secure RPC を使用したり NIS+ のコールを行う、長時間にわたって動作するプロセスとともに、keyserv を再度起動します。次に、keylogin を実行します。

  • keyserv が起動されていて正しく動作している場合は、このエラーをログに記録したプロセスをもう一度起動します。


authdes_seccreate: no public key found for servername

クライアント側で、サーバー名 servername の DES の資格を取得できませんでした。このメッセージが表示された場合、ユーザーの側で何らかの操作を行う必要があります。

  • servername に DES の資格が割り当てられているかどうかチェックします。割り当てられていない場合は、DES の資格を作成します。

  • スイッチ構成ファイルをチェックして、指定されているネームサービスを調べ、そのサービスが応答するかどうか確認します。応答しない場合は、ネームサービスを再度起動します。


authdes_seccreate: out of memory

詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


authdes_seccreate: unable to gen conversation key

keyserv プロセスは、ランダムな DES キーを生成できませんでした。もっとも可能性の高い原因は、keyserv プロセスが停止しているか、応答しないことです。ps -ef を使用して、ホスト上で keyserv プロセスが動作しているかどうか確認します。動作していない場合は、keyserv を起動し、次に keylogin を実行します。

keyserv を起動し直しても問題が解決しない場合は、secure RPC を使用したり NIS+ をコールするプロセス (たとえば、automountdrpc.nisdsendmail) が動作していない可能性があります。これらのプロセスが動作しているかどうかチェックし、動作していない場合は再度起動します。

セキュリティ鍵の問題の詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


authdes_validate: DES decryption failure

「authdes_marshal: DES encryption failure」を参照してください。


authdes_validate: verifier mismatch

クライアントがサーバーに送ったタイムスタンプが、サーバーから受け取ったタイムスタンプに一致していません (Secure RPC セッションの中では回復できません)。考えられる原因は次のとおりです。

  • クライアントかサーバーのキャッシュに格納されているセッション鍵またはタイムスタンプのデータが壊れています。

  • サーバーがキャッシュから、まだ有効なセッションのセッション鍵を削除しました。

  • ネットワークデータが壊れています。

コマンドを再度実行してください。


CacheBind: xdr_directory_obj failed.

もっとも可能性のある原因は次のとおりです。

  • xdr_directory_obj ルーチンに渡されたパラメータが不適切です。直前に入力したコマンドの構文が正確かどうかチェックします。

  • システムへのメモリーの割り当てに失敗しました。メモリーの問題については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。

  • コマンドの構文が正確で、システムもメモリー不足を起こしていないと思われる場合は、ご購入先にご連絡ください。


Cache expired

オブジェクトのキャッシュから返されたエントリが、有効期限を過ぎています。つまり、持続時間の値が 0 になり、エントリが変更された可能性があることを示しています。フラグ -NO_CACHE が検索用関数に渡された場合は、その検索関数は動作を繰り返し行い、有効期限を過ぎていないオブジェクトのコピーの取得を試みます。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_CACHEEXPIRED によって生成されます。詳細な情報は、nis_tablesnis_names のマニュアルページを参照してください。


Callback: - select failed message nnnn

内部システムコールがエラーを起こしました。ほとんどの場合、この問題は自動的に修正されます。自動的に修正されない場合は、rpc.nisd が異常終了していないかどうか確認します。異常終了している場合は、再度起動します。この問題が頻繁に発生する場合は、ご購入先にご連絡ください。


CALLBACK_SVC: bad argument

内部システムコールがエラーを起こしました。ほとんどの場合、この問題は自動的に修正されます。自動的に修正されない場合は、rpc.nisd が異常終了していないかどうか確認します。異常終了している場合は、再度起動します。この問題が頻繁に発生する場合は、ご購入先にご連絡ください。


Cannot grow transaction log error string

システムは、ログファイルへの追加を行うことができません。理由は string が示すとおりです。もっともよく考えられる原因は、ディスク容量の不足です。詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


Cannot truncate transaction log file

ログにチェックポイントを実行しようとしましたが、rpc.nisd デーモンは、チェックポイントが設定されたエントリをログから削除した後で、ログファイルの圧縮を試みました。このルーチンが失敗する要因については、ftruncate のマニュアルページを参照してください。『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」も参照してください。


Cannot write one character to transaction log, errormessage

rpc.nisd デーモンは、現在のトランザクションを使用して、トランザクションログに更新部分を追加しようとしましたが失敗しました。原因は、関数が返した message の中に示されています。書き込みルーチンのマニュアルページの中に詳細が記されていることもあります。


Can't compile regular expression variable

keypat 内の正規表現が不適切だったために、nisgrep コマンドによってエラーメッセージが返されました。


Can't get any map parameter information.

詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


Can't find name service for passwd

nsswitch.conf ファイルがない」、「nsswitch.conf ファイルに passwd のエントリがない」、「passwd のエントリが意味をなさない」、「passwd のエントリの形式が正しくない」のいずれかを意味するエラーメッセージです。


Can't find name 's secret key

考えられる原因は次のとおりです。

  • 正しくないパスワードを入力しました。

  • cred テーブルの中に、name のエントリがない

  • NIS+ が鍵を復号できませんでした (エントリが壊れている可能性があります)。

  • nsswitch.conf ファイルが、cred テーブルの中に記録されている NIS+ パスワードとは異なるパスワードを使用して、/etc/passwd ファイルの中に格納されているローカルパスワードの照会を行なっています。

これらの問題を診断および解決する方法については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


checkpoint_log: Called from read only child ignored.

このメッセージは、読み取り専用プロセスが、親プロセスに限定されている操作を試みて、その操作が異常終了したことを示す状態メッセージです。なんらかの操作を行う必要はありません。


checkpoint_log: Unable to checkpoint, log unstable.

安定した状態にないログに対して、チェックポイントを実行しようとしました。つまり、ログは再同期、更新、チェックポイントのいずれかの状態にありました。ログが安定した状態になるまで待って、nisping コマンドを再度実行します。


check_updaters: Starting resync.

システムの状態メッセージです。なんらかの操作を行う必要はありません。


Child process requested to checkpoint!

このメッセージは、システムが修正することのできる、ソフトウェアの小さな問題が発生したことを意味しています。これらのメッセージが頻繁に表示される場合は、/etc/syslog.conf ファイル内のしきい値レベルを変更します。詳細は、syslog.conf のマニュアルページを参照してください。


Column not found: columnname

指定した列名は、指定したテーブルの中に存在しません。


Could not find string 's secret key

考えられる原因は次のとおりです。

  • 正しくないパスワードを入力しました。

  • cred テーブルの中に、name のエントリがありません。

  • NIS+ が鍵を復号できませんでした (エントリが壊れている可能性があります)。

  • nsswitch.conf ファイルで、公開鍵の指定方法を間違えています。cred テーブルの中に登録されている NIS+ パスワードとは異なるパスワードを使用して、/etc/publickey ファイルの中に格納されているローカル公開鍵の照会を行なっています。

これらの問題を診断および解決する方法については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


Could not generate netname

keyloginを実行する際、Secure RPC のソフトウェアが、ユーザーの UID に対応する Secure RPC のネット名を生成できませんでした。考えられる原因は次のとおりです。

  • マシンのホームドメインにある NIS+ の cred テーブルで、LOCAL の資格が割り当てられていません。

  • /etc/passwd ファイル内にあるローカルエントリの UID が、NIS+ の passwd テーブル内にある UID と違っています。


string: could not get secret key for 'string

考えられる原因は次のとおりです。

  • 正しくないパスワードを入力しました。

  • cred テーブルの中に、name のエントリがありません。

  • NIS+ が鍵を復号できませんでした (エントリが壊れている可能性があります)。

  • nsswitch.conf ファイルで、公開鍵の指定方法を間違えています。cred テーブルの中に登録されている NIS+ パスワードとは異なるパスワードを使用して、/etc/publickey ファイルの中に格納されているローカル公開鍵の照会を行なっています。

これらの問題を診断および解決する方法については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


Couldn't fork a process!

サーバーは、コールバックの要求を満たす子プロセスをフォークできませんでした。おそらく、システムが最大のプロセス数に達したためです。不要なプロセスをいくつか終了するか、システムが処理できるプロセス数を増やしてください。詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


Couldn't parse access rights for column string

このメッセージは、通常 nistbladm -u コマンドで、演算子として + (プラス記号)、- (マイナス記号)、= (等号) 以外の記号を入力したときに返されます。ほかに考えられる原因として、列の権利をコンマで区切っていないことや、アクセス権の種類として rdcm のどれでもない文字を指定したことが挙げられます。エントリのタイプによるエラーの場合は、構文をチェックしてください。入力が正しくてもエラーが発生する場合は、テーブルが壊れていることも考えられます。


Database for table does not exist

テーブルの参照に失敗しました。原因については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_NOSUCHTABLE によって生成されます。詳細な情報は、nis_tablesnis_names のマニュアルページを参照してください。


_db_add: child process attempting to add/modify _db_addib: non-parent process attempting an add

これらのメッセージは、読み取り専用プロセスや、親プロセス以外のプロセスが、データベース内のオブジェクトを追加または変更しようとしたことを示します。ほとんどの場合、なんらかの操作を行う必要はありません。この問題が頻繁に発生する場合は、ご購入先にご連絡ください。


db_checkpoint: Unable to checkpoint string

このメッセージは、なんらかの理由で、NIS+ がディレクトリにチェックポイントを実行できなかったことを示します。ほとんどの場合、ディスクが一杯になっています。詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


_db_remib: non-parent process attempting an remove _db_remove: non-parent process attempting a remove

これらのメッセージは、読み取り専用プロセスや、親プロセス以外のプロセスが、テーブルエントリを削除しようとしたことを示します。ほとんどの場合、なんらかの操作を行う必要はありません。この問題が頻繁に発生する場合は、ご購入先にご連絡ください。


Do you want to see more information on this command?

このメッセージは、スクリプトのコマンド行の中に、なんらかの構文エラーかスペルミスがあることを示します。


Entry/Table type mismatch

テーブルでエントリを追加または変更しようとして、ほかのタイプのテーブルからエントリを引き渡した場合に、このメッセージが表示されます。たとえば、列数が等しくないことが考えられます。更新に使っているテーブルのタイプが正確に一致しているかどうかチェックします。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_TYPEMISMATCH によって生成されます。詳細な情報は、nis_tables(3N) のマニュアルページを参照してください。


**ERROR: chkey failed again. Please contact your network administrator to verify your network password.

このメッセージは、ネットワークのパスワードの入力ミスを示します。

  • マシンをはじめて初期設定するときは、ネットワーク管理者に連絡を取り、ネットワークのパスワードを確認します。

  • このマシンが、同じドメインの中で NIS+ のクライアントとして初期設定されたことがある場合は、Secure RPC のパスワードプロンプトで、root のログインパスワードを入力してみます。

  • このマシンが現在 NIS+ のクライアントであり、ほかのドメインのクライアントに変更したい場合は、/etc/.rootkey ファイルを削除し、ネットワーク管理者から受け取ったパスワード (または nispopulate スクリプトから生成したパスワード) を使用して、nisclient スクリプトを再度実行します。


Error: Could not create a valid NIS+ coldstart file

このメッセージは、NIS+ の初期設定ルーチン nisinit によって生成されます。この後に、「lookup:..」で始まるメッセージが表示されます。 2 番目のメッセージは、NIS+ の有効なコールドスタートファイルが作成できなかった理由を示します。


**ERROR: could not restore file filename

このメッセージは、NIS+ が、filename.no_nisplusfilename に変更できなかったことを示します。

システムコンソールを使用して、システムエラーメッセージの有無をチェックします。

  • システムエラーメッセージがある場合は、そのエラーメッセージの示す問題を解決し、nisclient -i を再度実行します。

  • システムエラーメッセージがない場合は、そのファイルを手作業で名前を変更し、nisclient -i を再度実行します。


**ERROR: Couldn't get the server NIS+_server's address.

このスクリプトは、指定されたドメインのサーバーの IP アドレスを取り出すことができませんでした。/etc/hosts ファイルまたは /etc/inet/ipnodes ファイル内のサーバー NIS+_server に、手作業で IP アドレスを追加し、nisclient -i を再度実行します。


**ERROR: directory directory-path does not exist.

このメッセージは、正しくないディレクトリパス名を入力したことを示します。正しいディレクトリパス名を入力します。


**ERROR: domainname does not exist.

このメッセージは、存在しないドメインを複製しようとしたことを示します。

  • domainname のスペルが正しくない場合は、正しいドメイン名を指定して、このスクリプトをもう一度実行します。

  • domainname のドメインが存在しない場合は、そのドメインを作成します。次に、複製を行うことができます。


**ERROR: parent-domain does not exist.

このメッセージは、コマンド行で指定されたドメインの親ドメインが存在しないことを示します。このメッセージは、ルートマスター以外のサーバーの設定を行なっているときにだけ表示されるはずです。

  • ドメイン名のスペルが正しくない場合は、正しいドメイン名を指定して、もう一度このスクリプトを実行します。

  • このドメインの親ドメインが存在しない場合は、最初に親ドメインを作成し、次にこのドメインを作成します。


**ERROR: Don't know about the domain “domainname”. Please check your domainname.

このメッセージは、認識できないドメイン名が入力されたことを示します。正しいドメイン名を指定して、もう一度このスクリプトを実行します。


**ERROR: failed dumping tablename table.

このスクリプトは、指定されたテーブルのダンプに失敗したため、cred テーブルを生成できませんでした。

  • niscat tablename .org_dir の実行に失敗した場合は、すべてのサーバーが動作しているかどうか確認し、もう一度このスクリプトを実行して、tablename テーブルを生成します。

  • niscat tablename .org_dir が実行できる場合は、NIS+ のサーバーが一時的にビジーだったために、エラーが発生した可能性があります。もう一度このスクリプトを実行して、tablename テーブルを生成します。


**ERROR: host hostname is not a valid NIS+ principal in domain domainname. This host name must be defined in the credential table in domain domainname. Use nisclient -c to create the host credential

あるマシンを NIS+ のサーバーにする前に、そのマシンを NIS+ のクライアントとし、適切な資格を割り当てる必要があります。マシンを NIS+ のルート複製サーバーに変換するには、最初にそのマシンをルートドメインの NIS+ クライアントにする必要があります。ドメインに新しいクライアントを追加するための指示に従い、nisserver -R を再度実行します。

マシンを NIS+ のルート以外のマスターサーバーや複製サーバーに変換するには、そのマシンを、サービスを提供するドメインの親ドメインの NIS+ クライアントにしておかなければなりません。ドメインに新しいクライアントを追加するための指示に従い、nisserver -Mnisserver -R を再度実行します。

ルートマスターサーバーを設定するときは、この問題は発生しないはずです。


Error in accessing NIS+ cold start file is NIS+ installed?

このメッセージは、NIS+ がマシンにインストールされていない場合や、何らかの理由で /var/nis/NIS_COLD_START ファイルが見つからないかアクセスできない場合に発生します。/var/nis/NIS_COLD_START ファイルが存在しているかどうかチェックします。ファイルが存在している場合は、パスが正しく設定されているかどうか、また NIS_COLD_START に正しいアクセス権が割り当てられているかどうか確認します。次に、古いコールドスタートファイル名の変更か削除を行い、nisclient スクリプトをもう一度実行して、NIS+ をマシンにインストールします。

このメッセージは、NIS+ エラーコード定数 NIS_COLDSTART_ERR を送信したキャッシュマネージャにより生成されます。 ファイルにアクセスできない原因の詳細については、write および open のマニュアルページを参照してください。


Error in RPC subsystem

これは致命的なエラーで、RPC サブシステムになんらかの障害が発生したことを示します。通常は、クライアント側かサーバー側に、RPC 要求が失敗した理由を示す syslog メッセージがあります。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_RPCERROR によって生成されます。詳細な情報は、nis_tablesnis_names のマニュアルページを参照してください。


**ERROR: it failed to add the credential for root.

NIS+ のコマンド nisaddcred は、ルートマスターサーバーの設定を行なっているときに、root の資格を作成できませんでした。システムコンソールを使用して、システムエラーメッセージの有無をチェックします。

  • システムエラーメッセージが発生している場合は、そのエラーメッセージの示す問題を解決し、nisserver を再度実行します。

  • システムエラーメッセージが発生していない場合は、rpc.nisd プロセスが動作しているかどうかチェックします。動作していない場合は、rpc.nisd をもう一度起動し、nisserver を再度実行します。


**ERROR: it failed to create the tables.

NIS+ のコマンド nissetup は、ディレクトリやテーブルを作成できませんでした。システムコンソールを使用して、システムエラーメッセージの有無をチェックします。

  • システムエラーメッセージが発生している場合は、そのエラーメッセージの示す問題を解決し、nisserver を再度実行します。

  • システムエラーメッセージが発生していない場合は、rpc.nisd プロセスが動作しているかどうかチェックします。動作していない場合は、rpc.nisd をもう一度起動し、nisserver を再度実行します。


**ERROR: it failed to initialize the root server.

NIS+ のコマンド nisinit -r は、ルートマスターサーバーの初期設定に失敗しました。システムコンソールを使用して、システムエラーメッセージの有無をチェックします。システムエラーメッセージがある場合は、そのエラーメッセージの示す問題を解決し、nisserver を再度実行します。


**ERROR: it failed to make the domainname directory

nisserver を実行して、ルート以外のマスターを作成しているときに、NIS+ のコマンド nismkdir は、domainname という新しいディレクトリの作成に失敗しました。親ドメインに、新しいドメインを作成するために必要な作成権が割り当てられていません。

  • そのドメインの所有者ではなく、親ドメインのグループメンバーでもない場合は、所有者か親ドメインのグループメンバーとして、そのスクリプトをもう一度実行します。

  • rpc.nisd が、作成中のドメインのサーバーとなるマシンで動作していない場合は、rpc.nisd をもう一度起動します。


**ERROR: it failed to promote new master for the domainname directory

nisserver スクリプトを使ってルート以外のマスターを作成しているときに、NIS+ のコマンド nismkdir は、ディレクトリ domainname の新しいマスターの変換に失敗しました。

  • このドメインの親ドメインで変更権を割り当てられていない場合は、親ドメインの所有者かグループメンバーとして、そのスクリプトをもう一度実行します。

  • rpc.nisd が、変換先のドメインのサーバーで動作していない場合は、これらのサーバー上で rpc.nisd をもう一度起動し、nisserver を再度実行します。


**ERROR: it failed to replicate the directory-name directory

NIS+ のコマンド nismkdir は、ディレクトリ directory-name の新しい複製サーバーを作成できませんでした。

  • rpc.nisd が、複製サーバーを作成したいドメインのマスターサーバー上で動作していない場合は、マスターサーバーで rpc.nisd をもう一度起動し、nisserver を再度実行します。

  • rpc.nisd が、新しい複製サーバー上で動作していない場合は、新しい複製サーバーで rpc.nisd をもう一度起動し、nisserver を再度実行します。


**ERROR: invalid group name. It must be a group in the root-domain domain.

このメッセージは、ルートマスターサーバーを構成しているときに、不適切なグループ名が使用されたことを示します。root-domain の適切なグループ名を指定して、nisserver -r をもう一度実行します。


**ERROR: invalid name “client-name” It is neither an host nor an user name.

このメッセージは、不適切な client-name が入力されたことを示します。

  • client-name のスペルが正しくない場合は、正しい client-name を指定して、nisclient -c をもう一度実行します。

  • client-name のスペルは正しくても、適切なテーブルの中に存在していない場合は、適切なテーブル内に client-name を記述して、nisclient -c をもう一度実行します。たとえば、ユーザーのクライアントは passwd テーブルの中に存在し、ホストのクライアントは hosts テーブルの中に存在します。


**ERROR: hostname is a master server for this domain. You cannot demote a master server to replica. If you really want to demote this master, you should promote a replica server to master using nisserver with the M option.

同じドメインの中で、マスターサーバーを直接複製サーバーに変換することはできません。しかし、複製サーバーのホスト名を指定して nisserver -M を実行することにより、複製サーバーを新しいマスターサーバーに変換できます。同時に、元のマスターは自動的に複製サーバーに変換されます。


**ERROR: missing hostnames or usernames.

このメッセージは、コマンド行でクライアント名が入力されなかったことを示します。クライアント名を指定して、nisclient -c をもう一度実行します。


**ERROR: NIS+ group name must end with a “.”

このメッセージは、ピリオドで終わる完全指定のグループ名が指定されなかったことを示します。完全指定のグループ名を使用して、このスクリプトをもう一度実行します。


**ERROR: NIS+ server is not running on remote-host. You must do the following before becoming an NIS+ server: 1. become an NIS+ client of the parent domain or any domain above the domain which you plan to serve. (nisclient) 2. start the NIS+ server. (rpc.nisd)

このメッセージは、NIS+ に変換しようとしているリモートマシン上で、rpc.nisd が動作していないことを示します。nisclient スクリプトを使用して、そのマシンを親ドメイン、またはサービスを提供するドメインより上位のドメインの NIS+ クライアントにします。次に、remote-host 上で rpc.nisd を起動します。


**ERROR: nisinit failed.

nisinit は、NIS_COLD_START ファイルを作成できませんでした。

次のことをチェックします。

  • -H オプションで指定した NIS+ サーバーが動作しているかどうか (ping を使用して確認する)

  • 正しいドメイン名を入力したかどうか

  • rpc.nisd がサーバー上で動作しているかどうか

  • 未認証クラスに、そのドメインでの読み取り権が割り当てられているかどうか


**ERROR: NIS map transfer failed. tablename table will not be loaded.

NIS+ は、このテーブルの NIS マップを、NIS+ データベースに転送できませんでした。

  • NIS サーバーのホストが動作している場合は、もう一度このスクリプトを実行します。一時的な障害が原因で、エラーが発生した可能性があります。

  • すべてのテーブルでこのエラーが発生した場合は、ほかの NIS サーバーを使用して、このスクリプトをもう一度実行します。


**ERROR: no permission to create directory domainname

親ドメインに、新しいドメインを作成するために必要な作成権が割り当てられていません。そのドメインの所有者ではなく、親ドメインのグループメンバーでもない場合は、所有者か親ドメインのグループメンバーとして、そのスクリプトをもう一度実行します。


**ERROR: no permission to replicate directory domainname.

このメッセージは、ドメインを複製するためのアクセス権が割り当てられていないことを示します。このドメインの所有者かグループメンバーとして、スクリプトをもう一度実行します。


error receiving zone transfer

DNSのエラーメッセージです。通常これは、主サーバーのDNS ファイルの 1 つの構文エラーを示します。詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


**ERROR: table tablename .org_dir.domainname does not exist.” tablename table will not be loaded.”

スクリプトは、NIS+ のテーブル tablename を見つけることができませんでした。

  • tablename のスペルが正しくない場合は、正しいテーブル名を指定して、スクリプトをもう一度実行します。

  • tablename が NIS+ の標準テーブルの 1 つであり、かつ tablename テーブルが存在しない場合は、nissetup を使用して、そのテーブルを作成します。tablename が NIS+ の標準テーブルではなく、また存在しない場合は、nistbladm を使用して、独自のテーブル tablename を作成します。次に、このスクリプトを再度実行して、このテーブルを生成します。

  • tablename テーブルが存在する場合は、NIS+ のサーバーが一時的にビジーであったためにエラーが発生した可能性があります。このスクリプトをもう一度実行して、tabelname テーブルを生成します。


**ERROR: this name “clientname” is in both the passwd and hosts tables. You cannot have an username same as the host name.

client-name が、passwd テーブルと hosts テーブルの両方に記述されています。両方のテーブルに、共通の名前を記述することは認められていません。passwdhosts どちらかのテーブルから、手作業でこのエントリを削除します。次に、nisclient -c を再度実行します。


**ERROR: You cannot use the -u option as a root user.

このメッセージは、スーパーユーザーが nisclient -u を実行しようとしたことを示します。-u オプションは、普通のユーザーだけを初期設定するためのものです。スーパーユーザーは、NIS+ クライアントとして初期設定する必要がありません。


**ERROR: You have specified the Z option after having selected the X option. Please select only one of these options [list]. Do you want to see more information on this command?

いま実行しているスクリプトでは、リスト表示されているオプションのうち、どれか 1 つしか使用できません。

  • y と入力すると、詳細な情報が表示されます。

  • n と入力すると、スクリプトは停止して、元のプロンプトに戻ります。

スクリプトを終了した後で、オプションを 1 つだけ指定して、もう一度実行します。


**ERROR: you must specify a fully qualified groupname.

このメッセージは、ピリオドで終わる完全指定のグループ名が指定されなかったことを示します。完全指定のグループ名を使用して、このスクリプトをもう一度実行します。


**ERROR: you must specify both the NIS domainname (-y) and the NIS server host name (-h).

このメッセージは、NIS のドメイン名と NIS サーバーのホスト名の一方または両方を指定しなかったことを示します。プロンプトかコマンド行で、NIS のドメイン名と NIS サーバーのホスト名を入力します。


**ERROR: you must specify one of these options: -c, -i, -u, -r.

このメッセージは、これらのオプション -c-i-u-r のどれかがコマンド行に指定されていなかったことを示します。正しいオプションを指定して、スクリプトをもう一度実行します。


**ERROR: you must specify one of these options: -r, -M or -R”

このメッセージは、-r-M-R のどのオプションも指定されなかったことを示します。正しいオプションを指定して、スクリプトをもう一度実行します。


**ERROR: you must specify one of these options: -C, -F, or -Y

このメッセージは、-Y-F どちらのオプションも入力しなかったことを示します。正しいオプションを指定して、スクリプトをもう一度実行します。


**ERROR: You must be root to use -i option.

このメッセージは、普通のユーザーが nisclient -i を実行しようとしたことを示します。nisclient -i を実行できるアクセス権を割り当てられているのは、スーパーユーザーだけです。


Error while talking to callback proc

サーバーがクライアントからコールバックされているときに、サーバー上で RPC エラーが発生しました。この時点でトランザクションは異常終了し、まだ送信されていないデータは破棄されます。サーバー上の syslog で詳細をチェックします。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_CBERROR によって生成されます。詳細な情報は、nis_tables(3N) のマニュアルページを参照してください。


First/Next chain broken

このメッセージは、コールバックルーチンが結果を返しているときに、クライアントとサーバーの接続が解除されたことを示します。プロセスの実行中にサーバーが終了すると、このようなメッセージが発生することがあります。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_CHAINBROKEN によって生成されます。


Generic system error

要求をしているときに、何らかの一般的なシステムエラーが発生しました。システムの syslog の記録をチェックし、サーバーから返されたエラーメッセージを探します。

このメッセージは通常、サーバーがクラッシュしたか、データベースが壊れたことを示します。このメッセージは、サーバーまたは複製サーバーの名前を正しく指定していない場合にも生成される可能性があります。たとえば、サーバーや複製サーバーが自らサービスを提供するドメインより上位ドメインに属しているが、サービスを提供しているドメインに属しているように指定した場合に生成されます。詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_SYSTEMERROR によって生成されます。詳細な情報は、nis_tablesnis_names のマニュアルページを参照してください。


Illegal object type for operation

これらの問題については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 DB_BADOBJECT によって生成されます。


insufficient permission to update credentials.

このメッセージは、動作に必要なアクセス権が割り当てられていない状態で、nisaddcred コマンドを実行したときに発生します。テーブル、列、エントリどれかのレベルでアクセス権が不足している可能性があります。niscat -o cred.org_dir を使用して、cred テーブルでどのようなアクセス権が割り当てられているを確認します。アクセス権を追加する場合は、ユーザー自身またはシステム管理者がオブジェクトのアクセス権の要件を変更するか、必要なアクセス権が割り当てられているグループにユーザーを追加します。

アクセス権の詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


Invalid Object for operation

  • Name context - 関数に渡された名前は、NIS+ の有効な名前ではありません。

  • Table context - 指定されたオブジェクトは、このテーブルにとって有効な NIS+ エントリのオブジェクトではありません。列数が一致しない場合や、テーブルの中で関連する列とデータ型 (たとえば、バイナリかテキストか) が異なる場合に、このメッセージが発生する可能性があります。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_INVALIDOBJ によって生成されます。詳細な情報は、nis_tablesnis_names のマニュアルページを参照してください。


invalid usecs Routine_name: invalid usecs

このメッセージは、struct time stamp タイプの変数フィールド tv_usecs の値が、1 秒未満マイクロ秒単位の値より大きいときに発生します。通常は、何らかのタイプのソフトウェアエラーが原因です。


tablename is not a table

tablename という名前を持つオブジェクトは、テーブルオブジェクトではありません。たとえば、nisgrepnismatch のコマンド行で、テーブルオブジェクト以外のオブジェクトを指定すると、このメッセージが発生します。


Link Points to illegal name

渡された名前を LINK タイプのオブジェクトとして解決しましたが、そのオブジェクトの内容が不適切な名前を指しています。

テーブルエントリをリンクさせることができません。このエラーメッセージはエントリレベルでリンクを作成しようとすると発生します。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_LINKNAMEERROR によって生成されます。詳細な情報は、nis_tablesnis_names のマニュアルページを参照してください。


Load limit of number reached!

サーバー上で子プロセスの数がすでに上限に達しているときに、子プロセスを作成しようとしました。このメッセージは、メッセージをログに記録する基準のレベルが LOG_WARNING を含む場合にのみ、サーバーのシステムログに記録されます。


login and keylogin passwords differ.

nispasswd を使用してパスワードを変更し、システムはパスワードを変更しましたが、cred テーブル内の資格のエントリを新しいパスワードに更新できず、さらに、passwd テーブルの中で元のパスワードに復元もできない場合に、このメッセージが発生します。このメッセージの後に、次の指示が表示されます。


Use NEW password for login and OLD password for 
keylogin. Use “chkey -p” to reencrypt the credentials with 
the new login password. You must keylogin explicitly after 
your next login.

この指示の後に、なぜ元のパスワードに復元することができなかったのか、理由を示す状態メッセージが表示されます。これらのメッセージが表示された場合は、その指示に従ってください。


Login incorrect

このメッセージの原因としてもっとも多いのは、パスワードのタイプミスです。もう一度入力し直してください。また覚えているパスワードが正しいかどうかも確認してください。特に、大文字と小文字、アルファベットの o と数字の 0、アルファベットの l と数字の 1 を間違えないよう注意してください。

このメッセージが生成されるその他の原因については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


log_resync: Cannot truncate transaction log file

ログにチェックポイントを実行しようとしましたが、rpc.nisd デーモンは、チェックポイントが設定されたエントリをログから削除した後で、ログファイルの圧縮を試みました。このルーチンが失敗する要因については、ftruncate のマニュアルページを参照してください。『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」も参照してください。


Malformed Name or illegal name

関数に渡された名前は、NIS+ の有効な名前ではありません。

考えられる理由の一つは、だれかがドメイン名を変更したことです。既存のドメイン名は変更すべきではありません。詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_BADNAME によって生成されます。詳細な情報は、nis_tables(3N) のマニュアルページを参照してください。


_map_addr: RPC timed out.

プロセスやアプリケーションが、必要なデータの取得や NIS+ からのホスト名の解決を行うデフォルト時間内に、NIS+ と通信できませんでした。ほとんどの場合、しばらく待機すれば解決します。パフォーマンスの遅れに関する問題の詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


Master server busy full dump rescheduled

このメッセージは、マスターサーバーがビジーであったため、複製サーバーがマスターサーバーから得られたフルダンプを使って自らを更新することができなかったことを示します。詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


String Missing or malformed attribute

属性の名前が、テーブル内の指定された列に一致していません。または、属性に値が割り当てられていません。

コマンドの構文エラーが原因となっている可能性があります。string から、何が間違っているのか推測できます。一般的な原因は、スペルミス、等号 (=) を不適切な場所に置いたこと、列名やテーブル名の間違いなどです。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_BADATTRIBUTE によって生成されます。詳細な情報は、nis_tables(3N) のマニュアルページを参照してください。


Modification failed

コマンドを実行しているときに、だれかがグループ名を変更したため、nisgrpadm がこのメッセージを返しました。だれかがグループの操作を行なっているかどうかチェックします。次に、このコマンドを再度実行します。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_IBMODERROR によって生成されます。


Modify operation failed

試みた変更が、何らかの理由で失敗しました。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_MODFAIL によって生成されます。詳細な情報は、nis_tablesnis_names のマニュアルページを参照してください。


Name not served by this server

指定された名前へのサービスを提供していないサーバーに、要求を行いました。通常、このメッセージは発生しないはずです。しかし、内蔵のサーバー検索メカニズムを使用しない場合は、独自のメカニズムが壊れた結果、発生する可能性もあります。

ほかに考えられる原因は次のとおりです。

  • コールドスタートファイルが壊れています。/var/nis/NIS_COLD_START を削除して、再起動します。

  • ローカルキャッシュの期限切れのような、キャッシュの問題。NIS+ サービスを停止することにより nis_cachemgr を終了し、/var/nis/NIS_SHARED_DIRCACHE ファイルを削除して、再起動します。ルートディレクトリ以外の場所で問題が発生した場合は、単純にドメインのキャッシュマネージャのプロセスを終了し、コマンドをもう一度実行します。

  • だれかが複製サーバーから、このディレクトリを削除しました。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_NOT_ME によって生成されます。詳細な情報は、nis_tablesnis_names のマニュアルページを参照してください。


Named object is not searchable

テーブル名を NIS+ のオブジェクトとして解決しましたが、オブジェクトが検索できませんでした。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_NOTSEARCHABLE によって生成されます。詳細な情報は、nis_tables(3N) のマニュアルページを参照してください。


Name/entry isn't unique

複数のエントリを返す特定の検索基準に基づく動作が要求されました。たとえば、nistbladm -r を使用して、passwd テーブルからユーザーを削除しようとしました。しかし、このテーブルには、そのユーザーに対応するエントリが 2 つ存在したため、次のメッセージが表示されます。


mymachine# nistbladm -r [name=arnold],passwd.org_dir 
Can't remove entry: Name/entry isn't unique

-r ではなく -R オプションを使用すると、コマンドを複数のエントリに適用できます。たとえば、arnold に対応するすべてのエントリを削除するには、次のように入力します。


mymachine#  nistbladm -R [name=arnold],passwd.org_dir

NIS+ error

「NIS+ サーバーがエラーを返したが、passwd コマンドがエラーの種類を特定できなかった」という場合に使用されるエラーメッセージです。


NIS+ operation failed

この一般的なエラーメッセージは、めったに発生しないはずです。通常はシステムが修正することのできる、ソフトウェアの小さな問題が発生したことを意味しています。これらのメッセージが頻繁に表示される場合や、システムにより修正されないと思われる場合は、ご購入先にご連絡ください。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_FAIL によって生成されます。


string: NIS+ server busy try again later.

原因については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


NIS+ server busy try again later.

サーバーは現在ビジー状態です。後でコマンドをもう 1 度実行します。

原因については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


NIS+ server for string not responding still trying

原因については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


NIS+ server not responding

原因については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


NIS+ server needs to be checkpointed. Use nisping -Cdomainname


注意 – 注意 –

すぐにチェックポイントを設定してください。


サーバーのシステムログが LOG_CRIT のレベルにある場合は、このメッセージが生成されます。これは、ログが大きくなりすぎたことを示します。nisping -C domainname を使用してチェックポイントを実行し、ログを切り捨てます。

ログサイズの詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


NIS+ servers unreachable

このソフトエラーは、指定したテーブルオブジェクトが置かれているディレクトリにサービスを提供するサーバーに到達できなかったことを示します。ネットワークの障害やサーバーのクラッシュが起こった場合に、このメッセージが発生する可能性があります。もう一度実行するだけで、成功する可能性もあります。nis_tables(3N)nis_names(3N) のマニュアルページの -HARD_LOOKUP フラグの説明を参照してください。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_NaMEUNREACHABLE によって生成されます。


NIS+ service is unavailable or not installed

NIS+ のサービスが利用できないか、インストールされていません。このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_UNAVAIL によって生成されます。


NIS+: write ColdStart File: xdr_directory_obj failed

もっとも可能性のある原因は次のとおりです。

  • パラメータが正しくありません。直前に入力したコマンドの構文が正確かどうかチェックします。

  • システムへのメモリーの割り当てに失敗しました。メモリーの問題については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。

  • コマンドの構文が正確で、システムもメモリー不足を起こしていないと思われる場合は、ご購入先にご連絡ください。


nis_checkpoint_svc: readonly child instructed to checkpoint ignored.

このメッセージは、読み取り専用プロセスが、親プロセスに限定されている操作を試みて、その操作が異常終了したことを示す状態メッセージです。なんらかの操作を行う必要はありません。


nis_dumplog_svc: readonly child called to dump log, ignore

このメッセージは、読み取り専用プロセスが、親プロセスに限定されている操作を試みて、その操作が異常終了したことを示す状態メッセージです。なんらかの操作を行う必要はありません。


nis_dump_svc: load limit reached.

システムで許可されている子プロセスの最大数に達しました。


nis_dump_svc: one replica is already resyncing.

マスターとの同期を実行できる複製は、1 度に 1 つだけです。後でコマンドをもう 1 度実行します。

上記の 3 つのエラーメッセージについては、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


nis_dump_svc: Unable to fork a process.

フォークを行うシステムコールが障害を起こしました。考えられる原因については、fork(2) のマニュアルページを参照してください。


nis_mkdir_svc: read-only child called to mkdir, ignored

このメッセージは、読み取り専用プロセスが、親プロセスに限定されている操作を試みて、その操作が異常終了したことを示す状態メッセージです。なんらかの操作を行う必要はありません。


nis_ping_svc: read-only child was ping ignored

このメッセージは、読み取り専用プロセスが、親プロセスに限定されている操作を試みて、その操作が異常終了したことを示す状態メッセージです。なんらかの操作を行う必要はありません。


nis_rmdir_svc: readonly child called to rmdir, ignored

このメッセージは、読み取り専用プロセスが、親プロセスに限定されている操作を試みて、その操作が異常終了したことを示す状態メッセージです。なんらかの操作を行う必要はありません。


nisaddcred: no password entry for uid userid nisaddcred: unable to create credential.

これら 2 つのメッセージが発生するのは、nispopulate スクリプトを実行しているときです。NIS+ のコマンド nisaddcred は、リモートドメイン上で、ユーザー ID userid に LOCAL の資格を割り当てることに失敗しました 。このメッセージは、リモートドメインで passwd テーブルを生成しているときにだけ発生します。

問題を解決するには、ローカルの passwd テーブルに、次のテーブルパスを追加します。


# nistbladm -u -p passwd.org_dir. remote-domain passwd.org_dir

remote-domain は、nispopulate を実行したときに -d オプションで指定したドメインと同じものでなければなりません。このスクリプトをもう一度実行して、passwd テーブルを生成します。


No file space on server

NIS+ のサービスが利用できないか、インストールされていません。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_NOFILESPACE によって生成されます。


No match

もっとも可能性の高い原因は、インデックスつきの名前を指定するために角括弧を使用し、そのためにシェルが解釈できなくなったことです。たとえば、インデックスつきの名前の両側を角括弧で囲む場合は、全体をさらに引用符で囲まない限り、シェルは角括弧を解釈することができません。そのため、次のメッセージが表示されます。


# nistbladm -m shell=/bin/csh [name=miyoko],passwd.org_dir No match

正しい構文は次のとおりです。


# nistbladm -m shell=/bin/csh `[name=miyoko],passwd.org_dir`

No memory

システムのメモリーが不足しているため、指定された操作を行うことができません。メモリーの問題の詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


Non NIS+ namespace encountered

名前を完全に解決できませんでした。通常は、関数に渡された名前を解決した結果、NIS+ のネームツリーの中にない名前空間が得られたことを示します。つまり、この名前は登録されていないディレクトリの中にあります。このメッセージが発生した場合、エラーとともに、DIRECTORY タイプの NIS+ オブジェクトが返されます。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_FOREIGNNS によって生成されます。詳細な情報は、nis_tablesnis_names のマニュアルページを参照してください。


No password entry for uid userid No password entry found for uid userid

これらのメッセージは両方とも、ユーザーの資格の作成や追加を試みたときに、passwd テーブルの中にそのユーザーが見つからなかったことを示します。資格の作成や追加を行う前に、passwd テーブルの中にユーザーを追加しておかなければなりません。

  • もっとも可能性のある原因は、コマンド行でユーザーの userid のスペルミスをしたことです。コマンド行の構文が正確か、またミススペルがないかチェックします。

  • 正しいドメインにいるか、またはコマンド行で正しいドメインを指定しているかチェックします。

  • コマンド行が正しい場合は、passwd テーブルをチェックして、入力した userid のユーザーが存在するかどうか確認します。次のように nismatch を使用します。


mymachine# nismatch uid=userid passwd.org_dir.

passwd テーブルの中にユーザーが含まれていない場合は、資格を作成する前に、nistbladmnisaddent を使用して、passwd テーブルにユーザーを追加します。


No shadow password information

「制御に必要な情報が欠けているため、パスワードの有効期間の設定が行えなかった」ということを意味します。


Not found String Not found

Names context - 名前空間の中に、指定された名前が存在しません。

Table context - 検索基準に一致するエントリが、テーブルの中に存在しません。検索基準が null (すべてのエントリを返す) の場合は、このテーブルが空であり、安全に削除できることを意味します。

-FOLLOW_PATH フラグが設定されている場合にこのエラーが発生するのは、検索基準に一致するエントリが、パス内のどのテーブルにも含まれていないことを意味します。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_NOTFOUND によって生成されます。詳細な情報は、nis_tablesnis_names のマニュアルページを参照してください。

この種類の問題については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


Not Found no such name

このエラーメッセージは、テーブルオブジェクトが置かれているはずの、指定されたディレクトリが存在しないことを示します。サーバーは、自らサービスを提供するテーブルの親サーバーであるはずですが、このテーブルがどのディレクトリに置かれているか認識していません。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_NOSUCHNAME によって生成されます。詳細については、nis_tablesnis_names のマニュアルページを参照してください。

この種類の問題については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


Not master server for this domain

このメッセージは、複製サーバー上のデータベースを直接更新しようとしたことを意味します。

また、ネームサービスを提供するサーバーに変更の要求が行われたものの、そのサーバーがマスターサーバーでなかったことを意味することもあります。ディレクトリオブジェクトが変更され、その結果新しいマスターサーバーが指定された場合に、これが発生します。/var/nis/NIS_SHARED_DIRCACHE ファイル内にディレクトリオブジェクトのキャッシュ済みコピーを保持しているクライアントは、NIS+ サービスを停止し、/var/nis/NIS_SHARED_DIRCACHE ファイルを削除して、NIS+ サービスを再起動します。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_NOTMASTER によって生成されます。詳細な情報は、nis_tablesnis_names のマニュアルページを参照してください。


Not owner

オブジェクトの所有者だけに認められている操作を試みましたが、あなたは所有者ではありません。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_NOTOWNER によって生成されます。


Object with same name exists

すでに存在する名前を追加しようとしました。この名前を追加するには、最初に既存の名前を削除して新しい名前を追加するか、既存のオブジェクトの名前を変更します。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_NAMEEXISTS によって生成されます。詳細な情報は、nis_tablesnis_names のマニュアルページを参照してください。


parse error: string (key variable)

nisaddent コマンドが /etc ディレクトリ内のデータベースファイルを使用しているときに、ファイルのエントリにエラーが見つかると、このメッセージが表示されます。最初の string は問題について説明し、key の右側の variable は、障害のあるエントリを示します。/etc/passwd ファイルで問題が起こった場合は、/usr/sbin/pwck を使用して、このファイルをチェックします。


Partial Success

「要求の受信は正しく行われたが、対応するエントリがなかった」という点を除き、NIS_NOTFOUND とほぼ同じです。

このエラーが発生すると、サーバーは、エントリではなくテーブルオブジェクトのコピーを返します。パスの処理や、その他のローカルポリシーの実装をクライアントが行えるようにするためです。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_PARTIAL によって生成されます。詳細は、nis_tables(3N) のマニュアルページを参照してください。


Passed object is not the same object on server

「オブジェクトを名前空間から削除しようとしたが、削除の対象となるオブジェクトとは別のオブジェクトが要求の中で渡されたために処理が異常終了した」ということを意味します。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_NOTSAMEOBJ によって生成されます。詳細な情報は、nis_tablesnis_names のマニュアルページを参照してください。


Password does not decrypt secret key for name

考えられる原因は次のとおりです。

  • 正しくないパスワードを入力しました。

  • cred テーブルの中に、name のエントリがありません。

  • NIS+ が鍵を復号できませんでした (エントリが壊れている可能性があります)。

  • Secure RPC パスワードとログインパスワードが一致していません。

  • nsswitch.conf ファイルが、cred テーブルの中に記録されている NIS+ パスワードとは異なるパスワードを使用して、/etc/passwd ファイルの中に格納されているローカルパスワードの照会を行なっています。実際に暗号化されているパスワードは、ローカルの /etc/shadow ファイルに格納されています。

これらの問題を診断および解決する方法については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


Password has not aged enough

「パスワードが新しすぎるため、変更ができない」ということを意味します。パスワードは、作成されてから一定の日数 (N 日) が経過するまでは変更ができません。


Permission denied

ある操作を試みましたが、必要なアクセス権が割り当てられていなかったため、このエラーが発生しました。詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。

このエラーメッセージは、ログイン、パスワードの問題、あるいは NIS+ のセキュリティの問題に関係があります。発生原因としてもっとも一般的なのは、「ユーザーのパスワードが管理者によってロックされている」あるいは「ユーザーのアカウントが終了している」ということです。


Permissions on the password database may be too restrictive

「NIS+ テーブル中のパスワードフィールドの内容を参照する (あるいは使用する) 権限を、ユーザーが持っていない」ということを意味します。NIS+ のアクセス権については、第 15 章「NIS+ のアクセス権の管理」を参照してください。


Please notify your System Administrator

passwd コマンドでパスワード情報を更新しようとして表示された場合は、「何らかの理由 (数多く考えられる) で成功しなかった」ということを意味します。成功しない理由としては、「サービスが利用できない」、「必要なサーバーが停止している」、「アクセス権がないといった類の問題がある」などがあげられます。セキュリティの問題については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


Please check your /etc/nsswitch.conf file

nsswitch.conf ファイルで、パスワード更新についてサポートされていない設定が行われている」ということを意味します。どのような設定がサポートされているかは、nsswitch.conf ファイルの必要条件」を参照してください。


Probable success

Name context -要求は成功しました。しかし、返されたオブジェクトはオブジェクトキャッシュからのものであり、サーバーから直接返されたものではありません。オブジェクトキャッシュからオブジェクトを取り出したくない場合は、検索用関数をコールするときに、-NO_CACHE フラグを指定しなければなりません。

Table context - 要求は成功しました。しかし、検索パスの中でテーブルを見つけることができなかったので、テーブルがアクセス可能だった場合と比べると、得られた結果は異なっている可能性があります。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_S_SUCCESS によって生成されます。詳細な情報は、nis_tablesnis_names のマニュアルページを参照してください。


Probably not found

指定されたエントリは、このテーブルの中に存在しません。しかし、パス内のすべてのテーブルが検索されたわけではないので、それらのテーブルの中に、このエントリが含まれている可能性もあります。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_S_NOTFOUND によって生成されます。詳細な情報は、nis_tables(3N) のマニュアルページを参照してください。


Query illegal for named table

要求された構造体をクライアントのライブラリに渡すときに、問題が検出されました。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_BADREQUEST によって生成されます。詳細な情報は、nis_tables(3N) のマニュアルページを参照してください。


Reason: can't communicate with ypbind.

Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


replica_update: Child process attempting update, aborted

このメッセージは、読み取り専用プロセスが更新を試みて、それが失敗したことを示す状態メッセージです。


replica_update: error result was string

このメッセージは、複製サーバーへのダンプを行う際に問題が起こったことを示します (string は理由を示します)。詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


replica_update: error result was Master server busy, full dump rescheduled replica_update: master server busy rescheduling the resync. replica_update: master server is busy will try later. replica_update: nis dump result Master server busy, full dump rescheduled

これらのメッセージはどれも、サーバーがビジーなので、ダンプが後で行われることを示します。


replica_update: nis dump result nis_perror errorstring

このメッセージは、複製サーバーへのダンプを行う際に問題が起こったことを示します (error string は理由を示します)。詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


replica_update: nnnn updates nnnn errors

更新に成功したことを示す状態メッセージです。


replica_update: WARNING: last_update (directoryname) returned 0!

NIS+ のプロセスは、このディレクトリに対応するトランザクションログに、最後に更新されたタイムスタンプを見つけることができませんでした。この結果、システムは、問題の起こったディレクトリについて完全な同期を実行しなければなりません。


Results Sent to callback proc

これは状態メッセージです。なんらかの操作を行う必要はありません。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_CBRESULTS によって生成されます。詳細な情報は、nis_tables(3N) のマニュアルページを参照してください。


root_replica_update: update failed string: could not fetch object from master.

このメッセージは、複製サーバーへのダンプを行う際に問題が起こったことを示します。詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


RPC failure: “RPC failure on yp operation.

このメッセージは、NIS クライアントの nsswitch.conf ファイルが、nis ではなく files に設定され、サーバーが /etc/hosts ファイルまたは /etc/inet/ipnodes ファイルに含まれていないときに、ypcat によって戻されます。


Security exception on local system. UNABLE TO MAKE REQUEST.

ユーザーのログイン ID がマシン名と重複したときに、このメッセージが表示されることがあります。詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


date: hostname: sendmail (nnnn) : gethostbyaddr failed

この問題の一般的な原因の 1 つに、0 を前に付けた状態での NIS+、NIS、ファイル、DNS データセットの IP アドレスへの入力があります。たとえば、151.029.066.001 のような IP アドレスは入力しないでください。このアドレスの正確な入力方法は、151.29.66.1 です。151.29.66.1.


Server busy, try again

サーバーがビジーのため、要求をすぐに処理できません。

  • 追加、削除、変更の操作を行なったときにこのメッセージが返されるのは、あるディレクトリのサービスを提供しているマスターサーバーが使用できないか、データベースのチェックポイントが実行中であることを意味します。

  • サーバーが内部の状態を更新しているときに、このメッセージが返されることもあります。

  • nis_list を実行した場合、クライアントがコールバックを指定し、サーバーがリソース不足でコールバックを行えないことも考えられます。

サーバーが使用可能になるのを待って、コマンドをもう一度実行します。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_TRYAGAIN によって生成されます。詳細な情報は、nis_tablesnis_names のマニュアルページを参照してください。


Server out of memory

ほとんどの場合、このメッセージは致命的な結果が発生したことを示します。サーバーがヒープ領域を使い果たしたことを意味します。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_NOMEMORY によって生成されます。詳細な情報は、nis_tablesnis_names のマニュアルページを参照してください。


Sorry

ログイン、またはパスワードの変更が拒否されたときに表示されるメッセージです。拒否の理由が表示されないのは、「表示された理由を読むことで、権利のない人がシステムに不正にアクセスできるようになる可能性がある」というセキュリティ上の理由からです。


Sorry: less than nn days since the last change

「パスワードが新しすぎるため、変更ができない」ということを意味します。パスワードは、作成されてから一定の日数 (N 日) が経過するまでは変更ができません。詳細は、「パスワードの変更」を参照してください。


_svcauth_des: bad nickname

クライアントから受け取ったニックネームが不適切か、壊れています。原因は、おそらくネットワークの混雑です。このメッセージの重大度は、有効にしているセキュリティのレベルに依存します。セキュリティレベルが低い場合は、このメッセージは情報を示すだけです。レベルが高い場合は、このコマンドをもう一度実行しなければならない可能性があります。


_svcauth_des: corrupted window from principalname

送られたウィンドウが、ベリファイアで送られたものと一致しません。

このメッセージの重大度は、有効にしているセキュリティのレベルに依存します。セキュリティレベルが低い場合は、このメッセージは主に情報を示すために表示されます。高いセキュリティレベルでは、しばらくたってからコマンドを再実行するか、もしくは次に説明するような修正作業を行う必要があります。

考えられる原因は次のとおりです。

  • サーバーの鍵の組が変更されています。クライアントが、サーバーの古い公開鍵を使って、その一方でサーバーが keyserv でキャッシュされた新しい非公開鍵を持っています。keylogin をクライアントとサーバーの両方で実行してください。

  • クライアントの鍵の組が変更されて、クライアントがクライアントシステムで keylogin を実行していません。このためシステムはまだ、クライアントの古い非公開鍵をサーバーに送付しており、そのサーバーはクライアントの新しい公開鍵を使用しています。このため、2 つの鍵は一致しません。keylogin を再度クライアントとサーバーの両方で実行してください。

  • ネットワークでデータが壊れました。コマンドをもう一度実行してください。これで機能しない場合には、snoop コマンドを使って、ネットワークの問題を調査、修正してください。その後で、再度クライアントとサーバーの両方で keylogin を実行してください。


_svcauth_des: decryption failure

特定の認証データの DES 復号化に失敗しました。考えられる原因は次のとおりです。

  • ライブラリ関数か引数が壊れています。

  • DES 暗号化チップを使用している場合、そのチップに問題があります。

このメッセージの重大度は、有効にしているセキュリティのレベルに依存します。セキュリティレベルが低い場合は、このメッセージは主に情報を示すために表示されます。レベルが高い場合は、ご購入先に連絡してください。問題が、DES 暗号化チップに関連するように思われる場合は、ご購入先に連絡してください。


_svcauth_des: decryption failure for principalname

特定の認証データの DES 復号化に失敗しました。考えられる原因は次のとおりです。

  • ライブラリ関数か引数が壊れています。

  • DES 暗号化チップを使用している場合、そのチップに問題があります。

このメッセージの重大度は、有効にしているセキュリティのレベルに依存します。セキュリティレベルが低い場合は、このメッセージは主に情報を示すために表示されます。レベルが高い場合は、ご購入先に連絡してください。問題が、DES 暗号化チップに関連するように思われる場合は、ご購入先に連絡してください。


_svcauth_des: invalid timestamp received from principalname

クライアントから受け取ったタイムスタンプが壊れています。または、サーバーが間違った鍵を使って、復号しようとしています。考えられる原因は次のとおりです。

  • ネットワークの混雑。コマンドをもう一度実行します。

  • サーバーのキャッシュから、このクライアント用のエントリが削除されました。ネットワークの負荷をチェックします。


_svcauth_des: key_decryptsessionkey failed for principalname

keyserv プロセスは、特定の公開鍵を使用してセッションキーを復号化することに失敗しました。考えられる原因は次のとおりです。

  • keyserv プロセスが終了しているか、応答しません。ps -e を使用して、keyserv ホスト上で keyserv プロセスが動作しているかどうか確認します。動作していない場合は、NIS+ サービスを再起動し、keylogin を実行します。

  • サーバー主体のキーログインが行われていません。サーバー主体のキーログインを実行します。

  • サーバー主体 (ホスト) に資格が割り当てられていません。クライアントのホームドメインにある cred テーブルを対象にして、nismatch hostname.domainname. cred.org_dir を実行します。必要に応じて、新しい資格を作成します。

  • keyserv は再度起動されているようですが、長時間にわたって動作するアプリケーション rpc.nisdsendmailautomountd なども再度起動する必要があります。

  • DES 暗号化に失敗しました。ご購入先にご連絡ください。


_svcauth_des: no public key for principalname

サーバーがクライアントの公開鍵を取得できません。考えられる原因は次のとおりです。

  • 主体に公開鍵がありません。主体のホームドメインにある cred テーブルを対象に、niscat を実行します。テーブルの中で、この主体に DES の資格が割り当てられていない場合は、nisaddcred を使用して資格を作成し、その主体で keylogin を実行します。

  • nsswitch.conf ファイルで指定されたネームサービスが応答しません。


_svcauth_des: replayed credential from principalname

サーバーは要求を受け取り、キャッシュの中でそのクライアント名に一致するエントリを見つけましたが、受け取った要求の会話鍵のタイムスタンプが、キャッシュの中に格納されているタイムスタンプより古いものでした。

このメッセージの重大度は、有効にしているセキュリティのレベルに依存します。セキュリティレベルが低い場合は、このメッセージは主に情報を示すために表示されます。レベルが高い場合は、次の説明に従って問題を解決するための操作を行なってください。

考えられる原因は次のとおりです。

  • クライアントとサーバーそれぞれのクロックが同期していません。rdate を使用して、クライアントのクロックをサーバーのクロックに同期させます。

  • サーバーがランダムな順序で要求を受け取っています。マルチスレッドアプリケーションを使用している場合に、これが発生します。アプリケーションが tcp をサポートしている場合、/etc/netconfig (または NETPATH 環境変数) を tcp に設定します。


_svcauth_des: timestamp is earlier than the one previously seen from principalname

クライアントからいくつかのコールを受け取りましたが、後から受け取ったコールが、最初のコールより古いタイムスタンプを示しています。このメッセージの重大度は、有効にしているセキュリティのレベルに依存します。セキュリティレベルが低い場合は、このメッセージは主に情報を示すために表示されます。レベルが高い場合は、次の説明に従って問題を解決するための操作を行なってください。

考えられる原因は次のとおりです。

  • クライアントとサーバーそれぞれのクロックが同期していません。rdate を使用して、クライアントのクロックをサーバーのクロックに同期させます。

  • サーバーのキャッシュから、このクライアント用のエントリが削除されました。サーバーはキャッシュの中に、現在のクライアントの情報を維持しています。キャッシュのサイズは、64 個のクライアントに相当します。


_svcauth_des: timestamp expired for principalname

ウィンドウを受信する際、デフォルトでは 35 秒以内の間隔が規定されていますが、クライアントから受け取ったタイムスタンプが、この範囲に収まっていません。このメッセージの重大度は、有効にしているセキュリティのレベルに依存します。セキュリティレベルが低い場合は、このメッセージは主に情報を示すために表示されます。レベルが高い場合は、次の説明に従って問題を解決するための操作を行なってください。

考えられる原因は次のとおりです。

  • サーバーやネットワークが低速なので、35 秒のウィンドウでは間隔が不足しています。

  • クライアントとサーバーそれぞれのクロックがかなりずれているため、ウィンドウの間隔に収まりません。rdate を使用して、クライアントのクロックをサーバーのクロックに同期させます。

  • サーバーのキャッシュから、このクライアント用のエントリが削除されました。操作をもう一度実行します。


Too Many Attributes

サーバーに渡された検索基準が、検索可能なテーブルの列より多くの属性を持っています。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_TOOMANYATTRS によって生成されます。詳細な情報は、nis_tables(3N) のマニュアルページを参照してください。


Too many failures - try later


Too many tries; try again later

このメッセージは、「ログイン、またはパスワードの変更のやり直しの回数が多すぎる、あるいは時間がかかりすぎる」ということを意味します。詳細は、Login incorrect メッセージ」または、「パスワード変更の失敗」を参照してください。


Unable to authenticate NIS+ client

サーバーがクライアントのコールバック要求を実行したときに、RPC の clnt_call() から RPC_AUTHERR という状態を受け取ると、このメッセージが生成されます。通常これは、古い認証情報が原因となっています。システムが、更新されていないキャッシュから取り出したデータを使用した場合や、認証情報が最近変更され、その変更結果がサーバーに伝わっていない場合に、このような古い認証情報が発生します。ほとんどの場合、この問題は短時間のうちに自動的に解決されます。

この問題が自動的に解決されない場合は、次のいずれかの問題があると考えられます。

  • /var/nis/NIS_SHARED_DIRCACHE ファイルが壊れています。NIS+ サービスを停止し、/var/nis/NIS_SHARED_DIRCACHE ファイルを削除して、NIS+ サービスを再起動します。

  • /var/nis/NIS_COLD_START ファイルが壊れています。このファイルを削除し、nisinit を実行して、このファイルを再度作成します。

  • /etc/.rootkey ファイルが壊れています。keylogin -r を実行します。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_CLNTAUTH によって生成されます。


Unable to authenticate NIS+ server

ほとんどの場合、システムが容易に修正することのできる、ソフトウェアの小さなエラーが発生したことを意味しています。サーバーが RPCclnt_call から RPC_AUTHERR という状態を受け取ると、このメッセージが生成されます。

この問題が自動的に解決されない場合は、/var/nis/NIS_COLD_START ファイル、/var/nis/NIS_SHARED_DIRCACHE ファイル、/etc/.rootkey ファイルのどれかが壊れていることが考えられます。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_SRVAUTH によって生成されます。


Unable to bind to master server for name 'string'

これらの問題については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。この特別なメッセージは、/etc/defaultdomain ファイルの中にあるサーバーのドメイン名の右端にピリオドを追加したときに発生することがあります。


Unable to create callback.

サーバーは、ユーザーのマシンのコールバックサービスと通信できませんでした。この結果、データを返すことができませんでした。

詳細な情報は、nis_tables(3N) のマニュアルページを参照してください。


Unable to create process on server

NIS+ のサービスルーチンが、サポートしていない手続き番号を指定する要求を受け取ると、このエラーが生成されます。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_NOPROC によって生成されます。


string: Unable to decrypt secret key for string.

考えられる原因は次のとおりです。

  • 正しくないパスワードを入力しました。

  • cred テーブルの中に、name のエントリがありません。

  • NIS+ が鍵を復号化できませんでした。おそらく、エントリが壊れている可能性があります。

  • nsswitch.conf ファイルが、cred テーブルの中に記録されている NIS+ パスワードとは異なるパスワードを使用して、/etc/passwd ファイルの中に格納されているローカルパスワードの照会を行なっています。

これらの問題を診断および解決する方法については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


Unknown error

NIS+ のエラー処理ルーチンが、未登録のタイプのエラーを受け取ったときに、このメッセージが表示されます。


Unknown object

返されたオブジェクトのタイプが、未登録のタイプです。

このメッセージは、NIS+ のエラーコード定数 NIS_UNKNOWNOBJ によって生成されます。詳細な情報は、nis_names のマニュアルページを参照してください。


update_directory: nnnn objects still running.

複製を更新するときに、サーバーがディレクトリを更新している間、表示されるメッセージです。なんらかの操作を行う必要はありません。


User principalname needs Secure RPC credentials to login but has none.

キーログインが成功しなかったことを示します。この問題は一般に、/etc/shadow とリモートの NIS+ パスワードテーブルとで記憶しているパスワードが異なっているために発生します。


Warning: couldn't reencrypt secret key for principalname

この問題の原因としてもっとも可能性が高いのは「Secure RPC パスワードがログインパスワードと異なっていて (またはローカルの /etc/shadow とリモートの NIS+ パスワードテーブルとで記憶しているパスワードが異なっていて)、まだ明示的に keylogin を実行していない」ということです。この種類の問題の詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


WARNING: db::checkpoint: could not dump database: No such file or directory

このメッセージは、チェックポイント実行の際に、システムがデータベースファイルをオープンできなかったことを示しています。考えられる原因は次のとおりです。

  • データベースファイルが削除されています。

  • サーバーがファイル記述子を使い果たしました。

  • ディスクに問題があります。

  • ユーザーまたはホストに、必要なアクセス権が割り当てられていません。


WARNING: db_dictionary::add_table: could not initialize database from scheme

データベーステーブルを初期設定できませんでした。考えられる原因は次のとおりです。


WARNING: db_query::db_query:bad index

ほとんどの場合、このメッセージは、インデックス付きの名前の指定が正しくないことを示しています。指定されたテーブルの中に、インデックス付きの名前が存在するかどうか確認します。コマンドのスペルと構文にエラーがないかチェックします。


**WARNING: domain domainname already exists.

このメッセージは、作成しようとしたドメインがすでに存在することを意味しています。

  • ルート以外のマスターサーバーを新しく変換しようとしている場合や、直前に起こった nisserver の問題を回復しようとしている場合は、このスクリプトを続けて実行します。

  • domainname のスペルが正しくない場合は、正しいドメイン名を指定して、このスクリプトをもう一度実行します。


**WARNING: failed to add new member NIS+_principle into the groupname group. You will need to add this member manually: 1. /usr/sbin/nisgrpadm -a groupname NIS+_principal

NIS+ のコマンド nisgrpadm が、NIS+ のグループ groupname に新しいメンバーを追加することに失敗しました。次のように入力して、NIS+ のこの主体を追加します。


# /usr/sbin/nisgrpadm -a groupname NIS+_principal

**WARNING: failed to populate tablename table.

nisaddent コマンドは、NIS+ の tablename テーブルをロードできませんでした。通常、この警告メッセージの前に、詳細なエラーメッセージが表示されます。


**WARNING: hostname specified will not be used. It will use the local hostname instead.

このメッセージは、-H オプションを指定して、リモートホスト名を入力したことを示します。nisserver -r スクリプトを使って、ルートマスターサーバーと同様の方法でリモートマシンを構成できません。

  • ローカルマシンを NIS+ のルートマスターサーバーに変換したい場合は、別に操作を行う必要はありません。nisserver -r スクリプトは、入力されたホスト名を無視します。

  • リモートホスト (ローカルマシンではなく) を NIS+ のルートマスターサーバーに変換したい場合は、このスクリプトを終了します。リモートホストを対象にして、nisserver -r を再度実行します。


**WARNING: hostname is already a server for this domain. If you choose to continue with the script, it will try to replicate the groups_dir and org_dir directories for this domain.

このメッセージは、複製サーバーを作成しようとしたドメインの中で、すでに hostname が複製サーバーとなっていることを警告します。

  • nisserver によって以前に発生した問題を解決するためにこのスクリプトを実行している場合は、スクリプトを続けて実行します。

  • hostname を間違って入力した場合は、正しいホスト名を指定して、このスクリプトをもう一度実行します。


**WARNING: alias-hostname is an alias name for host canonical_hostname. You cannot create credential for host alias.

このメッセージは、nisclient -c の名前リストに、ホストの別名を入力したことを示します。ホストの別名に資格を作成すべきではないので、標準的なホスト名にその資格を作成するかどうか、スクリプトが尋ねています。


**WARNING: file directory-path/tablename does not exist! tablename table will not be loaded.

このスクリプトは、tablename の入力ファイルを見つけることができませんでした。

  • directory-path/tablename が間違って入力されている場合は、正しいテーブル名を指定して、このスクリプトをもう一度実行します。

  • directory-path/tablename ファイルが存在しない場合は、適切なデータを使ってファイルを作成し更新します。次に、このスクリプトを再度実行して、このテーブルを生成します。


**WARNING: NIS auto.master map conversion failed. auto.master table will not be loaded.

auto.master テーブル内のすべてのピリオドを下線に変換しているときに、auto.master マップの変換に失敗しました。別の NIS サーバーを使って、このスクリプトをもう一度実行します。


**WARNING: NIS netgroup map conversion failed. netgroup table will not be loaded.

netgroup マップの中で NIS のドメイン名を NIS+ のドメイン名に変換しているときに、netgroup マップの変換に失敗しました。別の NIS サーバーを使って、このスクリプトをもう一度実行します。


**WARNING: nisupdkeys failed on directory domainname. This script will not be able to continue. Please remove the domainname directory using `nisrmdir'.

NIS+ のコマンド nisupdkeys は、リスト指定されたディレクトリオブジェクト内の鍵を更新することに失敗しました。新しいドメインにサービスを提供することになっている新しいマスターサーバー上で rpc.nisd が動作していない場合は、rpc.nisd を再度起動します。次に、nisrmdir を使用して、domainname ディレクトリを削除します。最後に、nisserver を再度実行します。


WARNING: nisupdkeys failed on directory directory-name You will need to run nisupdkeys manually: 1. /usr/lib/nis/nisupdkeys directory-name

NIS+ のコマンド nisupdkeys は、リスト指定されたディレクトリオブジェクト内の鍵を更新することに失敗しました。次のように入力して、ディレクトリオブジェクト内の鍵を手作業で更新します。


# /usr/lib/nis/nisupdkeys directory-name

**WARNING: once this script is executed, you will not be able to restore the existing NIS+ server environment. However, you can restore your NIS+ client environment using “nisclient -r” with the proper domainname and server information. Use “nisclient -r” to restore your NIS+ client environment.

これらのメッセージは、このスクリプトを以前に実行して NIS+ サーバーをすでに設定している場合に表示されます。このスクリプトの実行を続行すると、必要に応じて NIS+ 関連のファイルが削除および再作成されることを示しています。

  • NIS+ のファイルを削除してもよい場合は、このスクリプトを続けて実行します。

  • NIS+ のファイルを保存するには、Do you want to continue? プロンプトで n と入力し、このスクリプトを終了します。次に、NIS+ のファイルを別のディレクトリに保存し、このスクリプトをもう一度実行します。


**WARNING: this script removes directories and files related to NIS+ under /var/nis directory with the exception of the NIS_COLD_START and NIS_SHARED_DIRCACHE files which will be renamed to <file?.no_nisplus. If you want to save these files, you should abort from this script now to save these files first.

すぐ上の「WARNING: once this script is executed,...」のメッセージを参照してください。


**WARNING: you must specify the NIS domainname.

このメッセージは、プロンプトで NIS のドメイン名を入力しなかったことを示しています。プロンプトで、NIS サーバーのドメイン名を入力します。


**WARNING: you must specify the NIS server hostname. Please try again.

このメッセージは、プロンプトで NIS のサーバーのホスト名を入力しなかったことを示しています。プロンプトで、NIS サーバーのホスト名を入力します。


Window verifier mismatch

これは、_svcauth_des コードによって生成されたデバッグ用メッセージです。鍵がキャッシュから削除されたため、ベリファイアが無効になっている可能性があります。このメッセージが生成されると、_svcauth_des は、AUTH_BADCRED の状態を返します。


You (string) do not have Secure RPC credentials in NIS+ domain 'string'

コマンドを実行するために必要とされる資格が割り当てられていないサーバーで nispasswd を実行すると、このメッセージが生成されることがあります。セキュリティレベル 0 で動作しているサーバーは、資格の作成や維持を行わないことに注意してください。

資格、所有権、およびアクセス権の詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


You may not change this password

パスワードの変更が管理者によって禁止されていることを意味します。


You may not use nisplus repository

「コマンド行で -r nisplus が使用されたが、NIS+ パスワードテーブルに適切なエントリがない」ということを意味します。パスワードテーブルに必要なエントリがあるかどうか確認してください。また nsswitch.conf ファイルに nisplus というエントリを追加してみてください。


Your password has been expired for too long


Your password is expired

上記の 2 つのメッセージは、パスワードの有効期間に関するものです。パスワードの有効期間を過ぎているため、すぐに変更する必要があることを示しています。詳細は、will expire メッセージ」を参照してください。


Your password will expire in nn days


Your password will expire within 24 hours

上記の 2 つのメッセージは、パスワードの有効期間に関するものです。パスワードがまもなく期限切れになるため、すぐに変更する必要があることを示しています。詳細は、will expire メッセージ」を参照してください。


Your specified repository is not defined in the nsswitch file!

-r オプションでリポジトリのパスワード情報を更新しようとしたが、該当するパスワードのリポジトリが nsswitch.conf ファイルのパスワードエントリにない」という意味の警告メッセージです。使用したコマンド自体は機能し、-r フラグで指定したリポジトリへの変更はすべて行われます。しかし変更の対象となっているリポジトリが nsswitch.conf ファイルで指定されているものではないため、該当するリポジトリを nsswitch.conf ファイルで指定するまでこの変更の影響はまったく表れません。

たとえば、このスイッチファイルの passwd エントリに、 files nis と指定されているとします。このファイルに対して


passwd -r nisplus

を使用してパスワードの有効期限を設定しようとしても、無視されます。スイッチファイルの設定は、files nis のままです。


verify_table_exists: cannot create table for string nis_perror message.

テーブルを対象にして操作を行う場合、NIS+ は最初にテーブルが存在するかどうかを確認します。テーブルが存在しない場合は、NIS+ はそのテーブルを作成しようとします。作成できない場合は、このエラーメッセージを返します。string は、検索や作成ができなかったテーブルを示します。nis_perror message の部分は、問題の原因に関係する情報を示します。メッセージのこの部分を、独立したメッセージと考えて、この付録にある説明を参照できます。このタイプの問題の考えられる原因は次のとおりです。

  • サーバーはディレクトリの複製として追加されるだけであり、ディレクトリオブジェクトを持つことはできません。nisping -C により、チェックポイントを実行します。

  • ディスク容量を使い果たしました。詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。

  • データベースが壊れています。

  • その他のタイプのソフトウェアエラー。ご購入先にご連絡ください。


ypcat: can't bind to NIS server for domain domainname. Reason: can't communicate with ypbind.

Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。


yppoll: can't get any map parameter.

Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』の「NIS の障害追跡」を参照してください。