Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : NIS+ 編)

デフォルトを変更する

環境変数 NIS_DEFAULTS の値を変更することで、アクセス権、所有者、およびグループのデフォルトを変更できます。ユーザーのシェルに適切な環境コマンド (csh には setenv、sh と ksh には $NIS_DEFAULTS=, export) を次の引数を付けて使用します。

複数の引数をまとめる場合は、コロン (:) で区切ります。

owner= 主体名 :group= グループ名

表 15–13 に例をいくつか示します。

表 15–13 デフォルトの変更例

作業 

例 

所有者のデフォルトアクセス権に読み取り権を設定 

client% setenv NIS_DEFAULTS access=o+r

デフォルトの所有者をホームドメインが doc.com. である abe に設定

 

client% setenv NIS_DEFAULTS owner=abe.doc.com.

2 つのコード行をまとめる 

client% setenv NIS_DEFAULTS access=o+r:owner=abe.doc.com.

デフォルトを変更したシェルから作成されるすべてのオブジェクトとエントリは、指定した新規の値になります。テーブルの列またはエントリに対してはデフォルトを指定できません。列とエントリはテーブルのデフォルトをそのまま継承します。