Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : NIS+ 編)

はじめに

Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : NIS+ 編)』では、SolarisTM 10 オペレーティングシステム (Solaris OS) で NIS+ ネットワークのネームサービスを 設定、構成、および管理する方法について説明します。このマニュアルは、Solaris 10 System Administrator Collection に含まれます。


注 –

NIS+ は、将来のリリースではサポートされなくなる可能性があります。NIS+ から LDAP への移行支援ツールは、Solaris 9 リリース以降で使用できます。詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』および http://www.sun.com/directory/nisplus/transition.html を参照してください。



注 –

このリリースでは、SPARC® および x86 系列のプロセッサアーキテクチャ (UltraSPARC®、SPARC64、AMD64、Pentium、Xeon EM64T) を使用するシステムをサポートします。サポートされるシステムについては、Solaris 10 Hardware Compatibility List (http://www.sun.com/bigadmin/hcl) を参照してください。本書では、プラットフォームにより実装が異なる場合は、それを特記します。

本書では、「x86」という用語は AMD64 あるいは Intel Xeon/Pentium 製品系列と互換性のあるプロセッサを使用して製造された 32 ビットおよび 64 ビットシステムを意味します。サポートされるシステムについては、Solaris 10 Hardware Compatibility List を参照してください。


対象読者

このマニュアルは、経験を積んだシステムおよびネットワーク管理者を対象としています。

このマニュアルでは、Solaris のネームサービスおよびディレクトリサービスに関連するネットワーク概念について説明します。ただし、ネットワークの基礎および Solaris OSの管理ツールについては説明しません。

このマニュアルの構成

このマニュアルは、各ネームサービスおよびディレクトリサービスに対応して複数の部分に分かれています。

ネームサービスとディレクトリサービス : Failed Cross Reference Format

NIS+ の設定と構成 : Failed Cross Reference Format

NIS+ の管理 : Failed Cross Reference Format

NIS+ エラーメッセージ : 付録 A 「エラーメッセージ」

Solaris システム管理マニュアルセットの構成

システム管理マニュアルセットに含まれる各マニュアルとその内容は、次のとおりです。

マニュアル名 

内容 

Solaris のシステム管理 (基本編)

ユーザーアカウントとグループ、サーバーとクライアントのサポート、システムのシャットダウンとブート、サービスの管理、およびソフトウェア (パッケージとパッチ) の管理 

Solaris のシステム管理 (上級編)

印刷サービスの管理、端末とモデムの設定、システム資源の管理 (ディスク割り当て、アカウンティング、および crontab ファイルの管理)、システムプロセスの管理、 および Solaris ソフトウェアの障害追跡 

Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム)

リムーバブルメディア、ディスクとデバイス、ファイルシステム、およびデータのバックアップと復元 

Solaris のシステム管理 (IP サービス)

TCP/IP ネットワークの管理、IPv4 と IPv6 のアドレスの管理、DHCP、IPsec、IKE、Solaris IP フィルタ、モバイル IP、IP ネットワークマルチパス (IPMP)、および IPQoS 

Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS, NIS, LDAP 編)

DNS、NIS、LDAP のネームサービスおよびディレクトリサービス (NIS から LDAP への移行および NIS+ から LDAP への移行を含む) 

Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : NIS+ 編)

NIS+ のネーミングとディレクトリサービスの管理 

Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス)

Web キャッシュサーバー、時間関連サービス、ネットワークファイルシステム (NFS と Autofs)、メール、SLP、および PPP 

Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)

監査、デバイス管理、ファイルセキュリティ、BART、Kerberos サービス、PAM、Solaris 暗号化フレームワーク、特権、RBAC、SASL、Solaris Secure Shell 

Solaris のシステム管理 (Solaris コンテナ: 資源管理と Solaris ゾーン)

資源管理に関連するプロジェクトと手順、拡張アカウンティング、資源制御、公平配分スケジューラ (FSS)、資源上限デーモン (rcapd) を使用した物理メモリー制御、動的資源プール (Solaris ゾーンソフトウェア区分技術を使用した仮想化) 

関連マニュアル

Sun のオンラインマニュアル

docs.sun.com では、Sun が提供しているオンラインマニュアルを参照することができます。マニュアルのタイトルや特定の主題などをキーワードとして、検索を行うこともできます。URL は、http://docs.sun.com です。

表記上の規則

このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。

表 P–1 表記上の規則

字体または記号 

意味 

例 

AaBbCc123

コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 

.login ファイルを編集します。

ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。

system%

AaBbCc123

ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 

system% su

password:

AaBbCc123

変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 

ファイルを削除するには、rm filename と入力します。

『 』 

参照する書名を示します。 

『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 

「 」 

参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 

第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 

この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 

枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 

sun% grep `^#define \
  XV_VERSION_STRING'

コード例は次のように表示されます。

[ ] は省略可能な項目を示します。上記の例は、filename は省略してもよいことを示しています。

| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。

キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。

ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、Ctrl-DControl キーを押したまま D キーを押すことを意味します。