Oracle Solaris のシステム管理 (Oracle Solaris コンテナ : 資源管理と Oracle Solaris ゾーン)

ゾーンがインストールされている Solaris システムでのパッチの適用

大域ゾーンで適用されるすべてのパッチが、すべてのゾーンで適用されます。非大域ゾーンをインストールする際も、大域ゾーンと同じパッチレベルでパッチが適用されます。大域ゾーンにパッチを適用する際、すべての非大域ゾーンで同様にパッチが適用されます。この処理により、すべてのゾーンにわたって同じパッチレベルが維持されます。

patchadd(1M) のマニュアルページに記載されているように、patchadd システムユーティリティーを使用して、ゾーンがインストールされているシステムにパッチを追加できます。

大域ゾーンでの patchadd の使用

パッチを大域ゾーンおよびすべての非大域ゾーンに追加するには、大域ゾーン内で大域管理者として patchadd を実行します。

大域ゾーンで patchadd を使用する場合、次の条件が両方適用されます。

パッチを大域ゾーンおよびすべての非大域ゾーンに追加する際、大域ゾーンから共有される領域にパッチが影響を及ぼすかどうかを意識する必要はありません。

patchadd ユーティリティーにより、次の手順が実行されます。

非大域ゾーン内での patchadd の使用

ゾーン管理者が非大域ゾーン内で patchadd を使用する場合、そのゾーンにパッチを追加する用途だけにコマンドを使用できます。次の場合に、パッチを非大域ゾーンに追加できます。

patchadd ユーティリティーにより、次の手順が実行されます。

ゾーンが含まれているシステムでの patchadd -Gpkginfo 変数の相互作用

次に、大域ゾーンおよび非大域ゾーンにパッチを追加する際の -G オプションと SUNW_PKG_ALLZONES 変数の相互作用について説明します。

大域ゾーン、-G 指定あり

SUNW_PKG_ALLZONES=TRUE に設定されているパッケージがある場合、この使用法の結果はエラーとなり、処理は行われません。

SUNW_PKG_ALLZONES=TRUE に設定されているパッケージがない場合は、大域ゾーンのパッケージだけにパッチが適用されます。

大域ゾーン、-G 指定なし

SUNW_PKG_ALLZONES=TRUE に設定されているパッケージがある場合は、すべてのゾーンにあるそれらのパッケージにパッチが適用されます。

SUNW_PKG_ALLZONES=TRUE に設定されていないパッケージがある場合は、該当するすべてのゾーンにあるそれらのパッケージにパッチが適用されます。「大域ゾーンのみ」のパッケージは、大域ゾーンだけにインストールされます。

非大域ゾーン、-G 指定ありまたは指定なし

SUNW_PKG_ALLZONES=TRUE に設定されているパッケージがある場合、この使用法の結果はエラーとなり、処理は行われません。

SUNW_PKG_ALLZONES=TRUE に設定されているパッケージがない場合は、非大域ゾーンのパッケージだけにパッチが適用されます。