Oracle Solaris のシステム管理 (Oracle Solaris コンテナ : 資源管理と Oracle Solaris ゾーン)

Solaris 10 8/07: 排他的 IP 非大域ゾーンでのデータリンクの管理

データリンクを管理するには、大域ゾーンから dladm コマンドを使用します。

Proceduredladm show-linkprop の使用方法

dladm コマンドを show-linkprop サブコマンドとともに使用して、実行中の排他的 IP ゾーンに対するデータリンクの割り当てを表示できます。

データリンクを管理するには、大域ゾーン内で大域管理者になる必要があります。

  1. スーパーユーザーまたは Primary Administrator 役割になります。

    役割の作成と作成した役割のユーザーへの割り当てについては、『Solaris のシステム管理 (基本編)』「Solaris 管理ツールを RBAC と組み合わせて使用する (作業マップ)」を参照してください。

  2. システムのデータリンクの割り当てを表示します。


    global# dladm show-linkprop
    

例 28–1 dladm コマンドを show-linkprop サブコマンドとともに使用する

  1. ゾーン 49bge には bge0 が割り当てられていますが、最初の画面ではこのゾーンは起動していません。


    global# dladm show-linkprop
    LINK         PROPERTY        VALUE          DEFAULT        POSSIBLE
    bge0         zone            --             --             --
    ath0         channel         6              --             --
    ath0         powermode       ?              off            off,fast,max
    ath0         radio           ?              on             on,off
    ath0         speed           11             -- 
    1,2,5.5,6,9,11,12,18,24,36,48,54
    ath0         zone            --             --             --
  2. ゾーン 49bge を起動します。


    global# zoneadm -z 49bge boot
    
  3. コマンド dladm show-linkprop をもう一度実行します。すると、bge0 リンクが 49bge に割り当てられていることに注目してください。


    global# dladm show-linkprop
    LINK         PROPERTY        VALUE          DEFAULT        POSSIBLE
    bge0         zone            49bge          --             --
    ath0         channel         6              --             --
    ath0         powermode       ?              off            off,fast,max
    ath0         radio           ?              on             on,off
    ath0         speed           11             -- 
    1,2,5.5,6,9,11,12,18,24,36,48,54
    ath0         zone            --             --             --

Proceduredladm set-linkprop の使用方法

dladm コマンドを set-linkprop サブコマンドとともに使用して、実行中の排他的 IP ゾーンに対してデータリンクを一時的に割り当てることができます。持続的な割り当ては zonecfg コマンドを使用して行う必要があります。

データリンクを管理するには、大域ゾーン内で大域管理者になる必要があります。

  1. スーパーユーザーまたは Primary Administrator 役割になります。

    役割の作成と作成した役割のユーザーへの割り当てについては、『Solaris のシステム管理 (基本編)』「Solaris 管理ツールを RBAC と組み合わせて使用する (作業マップ)」を参照してください。

  2. dladm set-linkprop-t とともに使用して、excl という実行中のゾーンに bge0 を追加します。


    global# dladm set-linkprop -t -p zone=excl bge0
    LINK         PROPERTY        VALUE          DEFAULT        POSSIBLE
    bge0         zone            excl           --             --

    ヒント –

    -p オプションを使用すると、マシンで構文解析できる安定した形式の表示が生成されます。


Proceduredladm reset-linkprop の使用方法

dladm コマンドを reset-linkprop サブコマンドとともに使用して、bge0 リンクの値を未設定にリセットできます。

  1. スーパーユーザーまたは Primary Administrator 役割になります。

    役割の作成と作成した役割のユーザーへの割り当てについては、『Solaris のシステム管理 (基本編)』「Solaris 管理ツールを RBAC と組み合わせて使用する (作業マップ)」を参照してください。

  2. dladm reset-linkprop-t とともに使用して、ゾーンへの bge0 デバイスの割り当てを解除します。


    global# dladm reset-linkprop -t -p zone=excl bge0
    LINK         PROPERTY        VALUE          DEFAULT        POSSIBLE
    bge0         zone            excl           --             --

    ヒント –

    -p オプションを使用すると、マシンで構文解析できる安定した形式の表示が生成されます。


注意事項

実行中のゾーンでそのデバイスが使用中の場合、再割り当ては失敗し、エラーメッセージが表示されます。「排他的 IP ゾーンがデバイスを使用しているために dladm reset-linkprop が失敗する」を参照してください。