次の手順を使用して、ゾーン内のファイルをバックアップできます。ゾーンの構成ファイルもバックアップしてください。
ufsdump コマンドを使用して、完全バックアップまたは増分バックアップを実行できます。この手順では、ゾーン /export/my-zone を /backup/my-zone.ufsdump にバックアップします。ここで my-zone は使用しているシステム上のゾーンの名前に置き換えてください。/backup にマウントされたファイルシステムなど、別のファイルシステムにバックアップを格納することもできます。
スーパーユーザーまたは Primary Administrator 役割になります。
役割の作成と作成した役割のユーザーへの割り当てについては、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の「Solaris 管理ツールを RBAC と組み合わせて使用する (作業マップ)」を参照してください。
(省略可能) 共有ファイルシステムのバックアップを作成しないように、ゾーンを停止して休止状態にします。
global# zlogin -S my-zone init 0 |
ゾーンの状態を検査します。
global# zoneadm list -cv |
次のような情報が表示されます。
ID NAME STATUS PATH BRAND IP 0 global running / native shared - my-zone installed /export/home/my-zone native shared |
バックアップを実行します。
global# ufsdump 0f /backup/my-zone.ufsdump /export/my-zone |
次のような情報が表示されます。
DUMP: Date of this level 0 dump: Wed Aug 10 16:13:52 2005 DUMP: Date of last level 0 dump: the epoch DUMP: Dumping /dev/rdsk/c0t0d0s0 (bird:/) to /backup/my-zone.ufsdump. DUMP: Mapping (Pass I) [regular files] DUMP: Mapping (Pass II) [directories] DUMP: Writing 63 Kilobyte records DUMP: Estimated 363468 blocks (174.47MB). DUMP: Dumping (Pass III) [directories] DUMP: Dumping (Pass IV) [regular files] DUMP: 369934 blocks (180.63MB) on 1 volume at 432 KB/sec DUMP: DUMP IS DONE |
ゾーンを起動します。
global# zoneadm -z my-zone boot |
この手順では、fssnap コマンドを使用して、バックアップのためにファイルシステムの一時的なイメージを作成します。
この方法を利用すれば、ゾーンファイルだけの純粋で一貫性のあるバックアップファイルを作成することができ、しかも、その作業をゾーンの動作中に実行できます。ただし、スナップショットを作成するときには、ファイルを更新中のアクティブなアプリケーションを中断するか、チェックポイントを設定することをお勧めします。スナップショットが作成されるときにファイルを更新中のアプリケーションは、これらのファイルを、内部的に一貫性のない状態、一部を切り捨てた状態、または使用できない状態にすることがあります。
下記の手順の例では、次のようになっています。
/export/home の下に my-zone というゾーンがあります。
/export/home は別のファイルシステムです。
バックアップ先は /backup/my-zone.ufsdump です。/ の下に backup ディレクトリを作成する必要があります。
スーパーユーザーまたは Primary Administrator 役割になります。
役割の作成と作成した役割のユーザーへの割り当てについては、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の「Solaris 管理ツールを RBAC と組み合わせて使用する (作業マップ)」を参照してください。
スナップショットを作成します。
global# fssnap -o bs=/export /export/home |
次のような情報が表示されます。
dev/fssnap/0 |
スナップショットをマウントします。
global# mount -o ro /dev/fssnap/0 /mnt |
スナップショットから my-zone をバックアップします。
global# ufsdump 0f /backup/my-zone.ufsdump /mnt/my-zone |
次のような情報が表示されます。
DUMP: Date of this level 0 dump: Thu Oct 06 15:13:07 2005 DUMP: Date of last level 0 dump: the epoch DUMP: Dumping /dev/rfssnap/0 (pc2:/mnt) to /backup/my-zone.ufsdump. DUMP: Mapping (Pass I) [regular files] DUMP: Mapping (Pass II) [directories] DUMP: Writing 32 Kilobyte records DUMP: Estimated 176028 blocks (85.95MB). DUMP: Dumping (Pass III) [directories] DUMP: Dumping (Pass IV) [regular files] DUMP: 175614 blocks (85.75MB) on 1 volume at 2731 KB/sec DUMP: DUMP IS DONE |
スナップショットのマウントを解除します。
global# umount /mnt |
スナップショットを削除します。
global# fssnap -d /dev/fssnap/0 |
システムを再起動すると、スナップショットもシステムから削除されます。
スーパーユーザーまたは Primary Administrator 役割になります。
役割の作成と作成した役割のユーザーへの割り当てについては、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の「Solaris 管理ツールを RBAC と組み合わせて使用する (作業マップ)」を参照してください。
ディレクトリをルートディレクトリに変更します。
global# cd / |
ループバックマウントされていない my-zone ファイルを /backup/my-zone.cpio にバックアップします。
global# find export/my-zone -fstype lofs -prune -o -local | cpio -oc -O /backup/my-zone.cpio type as one line |
結果を確認します。
global# ls -l backup/my-zone.cpio |
次のような情報が表示されます。
-rwxr-xr-x 1 root root 99680256 Aug 10 16:13 backup/my-zone.cpio |
非大域ゾーン構成のバックアップファイルを作成することをお勧めします。必要に応じて、このバックアップを使用してゾーンをあとで再作成することができます。ゾーンにはじめてログインして sysidtool からの質問に回答したあとに、ゾーンの構成のコピーを作成します。この手順では、処理をわかりやすく説明するために、my-zone という名前のゾーンと my-zone.config という名前のバックアップファイルを使用します。
スーパーユーザーまたは Primary Administrator 役割になります。
役割の作成と作成した役割のユーザーへの割り当てについては、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の「Solaris 管理ツールを RBAC と組み合わせて使用する (作業マップ)」を参照してください。
ゾーン my-zone の構成を my-zone.config というファイルに出力します。
global# zonecfg -z my-zone export > my-zone.config |