大域ゾーンの管理者は、大域ゾーンから実行したバックアップを復元するときには、関係するゾーンを再インストールしてから、そのゾーンのファイルを復元できます。この処理を行うときには、ゾーンが次の状態である必要があります。
復元するゾーンの構成が、バックアップしたときと同じ構成であること。
バックアップしてからゾーンを復元するまでの間に、大域ゾーンをアップグレードしたり、大域ゾーンにパッチを適用したりしていないこと。
これらの前提を満たしていない場合は、一部のファイルが復元によって上書きされ、手作業でマージしなければならないことがあります。
たとえば、バックアップしてから非大域ゾーンを復元するまでに大域ゾーンにパッチを適用している場合には、手作業によるファイルのマージが必要になることがあります。このような状況でゾーンのバックアップファイルを復元するときには、注意が必要です。大域ゾーンにパッチを適用したあとに、新しくゾーンをインストールして再構築した場合には、バックアップファイルがそのゾーンと互換性を持たなくなることがあります。このような場合には、ファイルを個別に調べて、それらを新しくインストールしたゾーンのコピーと比較する必要があります。ほとんどの場合、ファイルを直接コピーすることができます。しかし、場合によっては、バックアップファイルに行なっていた変更を、ゾーン内で新しくインストールしたコピーまたはパッチを適用したコピーにマージする必要があります。
大域ゾーンのすべてのファイルシステムが失われた場合には、大域ゾーンのすべてのファイルを復元すると、非大域ゾーンも復元されます。ただし、非大域ゾーンの各ルートファイルシステムがバックアップに含まれている必要があります。