ラベルが有効になっている Trusted Solaris システムでは、lx ブランドゾーンを使用できないことに注意してください。zoneadm コマンドで構成を検証できません。
この手順を実行するには、大域ゾーン内で大域管理者になる必要があります。
スーパーユーザーまたは Primary Administrator 役割になります。
役割の作成と作成した役割のユーザーへの割り当てについては、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の「Solaris 管理ツールを RBAC と組み合わせて使用する (作業マップ)」を参照してください。
選択したゾーン名を使用して、ゾーン構成を設定します。
この手順例では、lx-zone という名前を使用します。
global# zonecfg -z lx-zone |
このゾーンの初回構成時には、次のシステムメッセージが表示されます。
lx-zone: No such zone configured Use 'create' to begin configuring a new zone. |
SUNWlx テンプレートを使用して、新しい lx ゾーン構成を作成します。
zonecfg:lx-zone> create -t SUNWlx |
または、空のゾーンを作成し、そのブランドを明示的に設定することもできます。
zonecfg:lx-zone> create -b zonecfg:lx-zone> set brand=lx |
ゾーンのパス (この手順では /export/home/lx-zone) を設定します。
zonecfg:lx-zone> set zonepath=/export/home/lx-zone |
autoboot 値を設定します。
true に設定すると、大域ゾーンの起動時にこのゾーンが自動的に起動します。ゾーンを自動的に起動するには、ゾーンサービス svc:/system/zones:default も有効になっている必要があります。デフォルト値は false です。
zonecfg:lx-zone> set autoboot=true |
.ゾーンの持続的なブート引数を設定します。
zonecfg:lx-zone> set bootargs="-i=altinit" |
システムで資源プールが有効な場合、プールをゾーンに関連付けます。
この例では、pool_default という名前のデフォルトプールを使用します。
zonecfg:lx-zone> set pool=pool_default |
資源プールはオプションのスケジューリングクラス割り当てを保持できるため、プール機能を使用して、システムのデフォルトでないデフォルトスケジューラを非大域ゾーン用に設定できます。詳細は、「プールをスケジューリングクラスに対応付ける方法」および 「構成の作成」を参照してください。
権限のデフォルトセットを修正します。
zonecfg:lx-zone> set limitpriv="default,proc_priocntl" |
proc_priocntl 特権は、リアルタイムクラスのプロセスを実行するために使用されます。
CPU の配分を 5 に設定します。
zonecfg:lx-zone> set cpu-shares=5 |
メモリー上限を追加します。
zonecfg:lx-zone> add capped-memory |
ファイルシステムを追加します。
zonecfg:lx-zone> add fs |
ファイルシステムのマウントポイント (この手順では /export/linux/local) を設定します。
zonecfg:lx-zone:fs> set dir=/export/linux/local |
大域ゾーン内の /opt/local を、構成中のゾーン内で /export/linux/local としてマウントすることを指定します。
zonecfg:lx-zone:fs> set special=/opt/local |
非大域ゾーン内では、/export/linux/local ファイルシステムは読み取りおよび書き込みが可能です。
ファイルシステムのタイプ (この手順では lofs) を指定します。
zonecfg:lx-zone:fs> set type=lofs |
このタイプは、カーネルとそのファイルシステムとの相互動作の方法を示します。
ファイルシステムの指定を終了します。
zonecfg:lx-zone:fs> end |
この手順を複数回実行することで、複数のファイルシステムを追加できます。
ネットワーク仮想インタフェースを追加します。
zonecfg:lx-zone> add net |
IP アドレスを ip address of zone/netmask の形式で設定します。この手順では 10.6.10.233/24 を使用します。
zonecfg:lx-zone:net> set address=10.6.10.233/24 |
ネットワークインタフェースの物理デバイスタイプ (この手順では bge デバイス) を指定します。
zonecfg:lx-zone:net> set physical=bge0 |
指定を終了します。
zonecfg:lx-zone:net> end |
この手順を複数回実行することで、複数のネットワークインタフェースを追加できます。
attr 資源タイプを使用して、大域ゾーンにあるオーディオデバイスをこのゾーンで使用可能にします。
zonecfg:lx-zone> add attr |
ゾーンの構成を検証します。
zonecfg:lx-zone> verify |
ゾーンの構成を確定します。
zonecfg:lx-zone> commit |
zonecfg コマンドを終了します。
zonecfg:lx-zone> exit |
プロンプトで commit コマンドを明示的に入力しなくても、exit を入力するか EOF が発生すると、commit の実行が自動的に試みられます。
zonecfg コマンドは、複数のサブコマンドもサポートします。次に示すように、同じシェル呼び出しで引用符で囲み、セミコロンで区切ります。
global# zonecfg -z lx-zone "create -t SUNWlx; set zonepath=/export/home/lx-zone" |