Oracle Solaris のシステム管理 (Oracle Solaris コンテナ : 資源管理と Oracle Solaris ゾーン)

FSS とプロセッサセットの例

8 つの CPU を持つサーバーがプロジェクト AB、および C 内で CPU にバインドされたアプリケーションをいくつか実行しているものとします。プロジェクト A には 1 配分、プロジェクト B には 2 配分、プロジェクト C には 3 配分がそれぞれ割り当てられています。

プロジェクト A は、プロセッサセット 1 だけで実行されています。プロジェクト B は、プロセッサセット 1 および 2 で実行されています。プロジェクト C は、プロセッサセット 1、2、および 3 で実行されています。各プロジェクトには、使用可能なすべての CPU 処理能力を利用するだけの十分な数のプロセスが存在しているものとします。したがって、CPU 資源を得るための競合が各プロセッサセットで常に発生します。

この図は、3 つのプロジェクト内で CPU にバインドされたアプリケーションを実行する場合、サーバーの 8 つの CPU がどのように割り当てられるかを示します。

このようなシステムでは、システム全体でのプロジェクトの CPU 割り当ての合計は次のようになります。(pset = プロセッサセット)

プロジェクト 

割り当て 

プロジェクト A 

4% = (1/6 X 2/8)pset1

プロジェクト B 

28% = (2/6 X 2/8)pset1+ (2/5 * 4/8)pset2

プロジェクト C 

67% = (3/6 X 2/8)pset1+ (3/5 X 4/8)pset2+ (3/3 X 2/8)pset3

これらの割合は、プロジェクトに与えられている CPU 配分値とは一致しません。ただし、各プロセッサセット内では、プロジェクトごとの CPU 割り当て比率はプロジェクトのそれぞれの配分に比例します。

このシステム上にプロセッサセットが存在しない場合、CPU 資源の配分は、次に示すように、異なったものになります。

プロジェクト 

割り当て 

プロジェクト A 

16.66% = (1/6) 

プロジェクト B 

33.33% = (2/6) 

プロジェクト C 

50% = (3/6)