Oracle Solaris のシステム管理 (Oracle Solaris コンテナ : 資源管理と Oracle Solaris ゾーン)

poolstat によるプール機能と資源使用率の監視

システムのプールが有効になっている場合に資源の使用率を監視するには、poolstat ユーティリティーを使用します。このユーティリティーは、システム上でアクティブになっているすべてのプールを調べ、選択された出力モードに基づいて統計情報を報告します。poolstat の統計を使用すると、どの資源パーティションの使用率が高いかを判定できます。これらの統計情報を解析して、システムで多くの資源が要求されたときに資源の再割り当てを行う方法を決定できます。

poolstat ユーティリティーのオプションを使用すると、特定のプールを調べたり、資源セット固有の統計情報を報告したりできます。

システムにゾーンが実装されている場合は、非大域ゾーンで poolstat を使用すると、そのゾーンのプールに関連付けられている資源に関する情報が表示されます。

poolstat ユーティリティーの詳細については、poolstat(1M) のマニュアルページを参照してください。poolstat の作業と使用方法については、poolstat を使ってプールに関連付けられている資源について統計情報を報告する」を参照してください。

poolstat の出力

デフォルトの出力形式では、poolstat は、見出し行を出力したあと、プールごとに 1 行ずつ表示されます。各プールの行は、プール ID とプール名で始まります。それに続く列は、プールに接続されているプロセッサセットに関する統計データです。複数のプールに接続されている資源セットは、各プールで 1 回ずつ表示されるので、複数回表示されます。

列見出しは次のとおりです。

id

プール ID。

pool

プール名。

rid

資源セット ID。

rset

資源セット名。

type

資源セットの種類。

min

資源セットの最小サイズ。

max

資源セットの最大サイズ。

size

資源セットの現在のサイズ。

used

資源セットのうちで現在使用されている部分のサイズ。

この値は、資源セットの使用率に資源セットのサイズを乗算して計算されます。前回のサンプリング間隔で資源セットが再構成されている場合、この値は報告されないことがあります。報告されなかった値はハイフン (-) で示されます。

load

資源セットに加えられている負荷の絶対値。

このプロパティーの詳細については、libpool(3LIB) のマニュアルページを参照してください。

poolstat の出力では、次のことを指定できます。

poolstat の動作間隔の調整

poolstat で実行する操作をカスタマイズできます。報告用のサンプリング間隔、および統計を繰り返す回数を設定できます。

interval

poolstat が実行する定期的な処理の間隔を調整します。すべての間隔は秒単位で指定します。

count

統計を繰り返す回数を指定します。デフォルトでは、poolstat は 1 回だけ統計情報を報告します。

intervalcount を指定しなかった場合、統計は 1 回だけ報告されます。interval を指定し、count を指定しなかった場合、統計報告が無限に繰り返されます。