Oracle Solaris のシステム管理 (Oracle Solaris コンテナ : 資源管理と Oracle Solaris ゾーン)

ゾーンの構築

このセクションの内容は、既存のゾーンの複製にではなく、初期のゾーン構築に適用されます。

非大域ゾーンを構成したあとで、システムの構成にゾーンを安全にインストールできることを確認してください。その後、ゾーンをインストールできます。ゾーンのルートファイルシステムに必要とされるファイルは、システムによりゾーンのルートパス内にインストールされます。

非大域ゾーンは、オープンネットワーク構成 (generic_open.xml) を使ってインストールされます。ネットワーク構成の種類については、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の第 19 章「サービスの管理 (手順)」を参照してください。ゾーン管理者は、netservices コマンドを使って、ゾーンを制限されたネットワーク構成 (generic_limited_net.xml) に切り替えることができます。SMF コマンドを使って、特定のサービスを有効または無効にできます。

ゾーンのインストールが成功したら、初回のログインおよび起動を実行できます。

パッケージを Solaris インストール内に最初にインストールした時に使用した方法が、非大域ゾーンの生成にも使用されます。

大域ゾーンには、非大域ゾーンの生成に必要なデータがすべて存在する必要があります。ゾーンの生成には、ディレクトリの作成、ファイルのコピー、および構成情報の指定が含まれます。

パッケージから大域ゾーン内に作成されたデータまたは情報だけが、大域ゾーンからゾーンを生成するのに使用されます。詳細は、pkgparam(1) および pkginfo(4) のマニュアルページを参照してください。

ゾーンのインストール時に、次の場所からデータが参照またはコピーされます。

また、次のタイプの情報が大域ゾーンに存在する場合、これらの情報はインストール中のゾーンにはコピーされません。

Solaris 監査を使用する場合、大域ゾーンからコピーされた監査ファイルの変更が必要な場合があります。詳細は、「ゾーン内での Solaris 監査の使用」を参照してください。

非大域ゾーン内では、次の機能を構成することはできません。

ゾーンの状態がインストール済みから準備完了に移行する際、構成ファイルで指定された資源セットが追加されます。システムにより、一意のゾーン ID が割り当てられます。ファイルシステムがマウントされ、ネットワークインタフェースが設定され、デバイスが構成されます。準備完了状態に移行すると、仮想プラットフォームでユーザープロセスを開始する準備が整います。準備完了状態では、仮想プラットフォームを管理するため、zsched および zoneadmd プロセスが開始されます。

準備完了状態のゾーンには、稼働中のユーザープロセスは存在しません。準備完了状態のゾーンと稼働中のゾーンの主な違いは、稼働中のゾーンでは 1 つ以上のプロセスが稼働している点です。詳細は、init(1M) のマニュアルページを参照してください。