Oracle Solaris のシステム管理 (Oracle Solaris コンテナ : 資源管理と Oracle Solaris ゾーン)

パッケージとゾーンについて

非大域ゾーンのインストール時に、大域ゾーンにインストールされた Solaris パッケージの一部だけが完全に複製されます。たとえば、非大域ゾーン内では、Solaris カーネルを含む多数のパッケージは必要ありません。すべての非大域ゾーンは、大域ゾーンと同一の Solaris カーネルを暗黙的に共有します。ただし、パッケージのデータが不要であるか、非大域ゾーンでは使用されない場合でも、パッケージが大域ゾーンにインストールされるという情報が非大域ゾーン内で必要になる場合があります。この情報を使用すると、非大域ゾーンをソースとするパッケージの依存関係を大域ゾーンで適切に解決できます。

パッケージが保持するパラメータにより、非大域ゾーンのインストールされたシステムで内容を配布および可視にする方法が制御されます。SUNW_PKG_ALLZONESSUNW_PKG_HOLLOW、および SUNW_PKG_THISZONE パッケージパラメータは、ゾーンがインストールされているシステムでのパッケージの特性を定義します。ゾーン環境内でパッケージを追加または削除する際、システム管理者は、必要に応じてこれらのパッケージパラメータ設定を検査してパッケージの適用範囲を確認できます。pkgparam コマンドを使用して、これらのパラメータの値を表示できます。パラメータの詳細については、「パッケージパラメータの情報」を参照してください。使用方法については、「ゾーンがインストールされているシステムでのパッケージパラメータ設定の検査」を参照してください。

パッケージの特性およびパラメータの詳細は、pkginfo(4) のマニュアルページを参照してください。パッケージのパラメータ値の表示については、pkgparam(1) のマニュアルページを参照してください。

パッケージ用に生成されるパッチ

パッケージ用にパッチを生成するときは、パラメータを元のパッケージと同じ値に設定する必要があります。

対話型パッケージ

対話型であることが必要とされるパッケージ、つまり要求スクリプトを含むパッケージは、現在のゾーンだけに追加されます。パッケージはほかのゾーンには伝達されません。大域ゾーンに対話型パッケージを追加すると、そのパッケージは、pkgadd コマンドに -G オプションを指定して追加する場合と同様に処理されます。このオプションの詳細については、「ゾーン内でのパッケージの追加について」を参照してください。