Oracle Solaris のシステム管理 (Oracle Solaris コンテナ : 資源管理と Oracle Solaris ゾーン)

SUNW_PKG_HOLLOW パッケージパラメータ

SUNW_PKG_HOLLOW パッケージパラメータは、パッケージがすべてのゾーンにインストールされ、かつすべてのゾーンで同一であることが求められる場合、そのパッケージをすべての非大域ゾーン内で可視にするべきかどうかを定義します。

SUNW_PKG_HOLLOW パッケージパラメータは、2 つの値 truefalse のいずれかを取ります。

SUNW_PKG_HOLLOW パッケージパラメータ値については、次の表で説明します。

表 25–3 SUNW_PKG_HOLLOW パッケージパラメータ値

値 

説明 

false

これは「hollow」パッケージではありません。 

  • 大域ゾーンにインストールする場合、すべての非大域ゾーンでパッケージ内容およびインストール情報が要求されます。

  • このパッケージの提供するソフトウェアは、すべての非大域ゾーンで可視でなければなりません。たとえば、truss コマンドを提供するパッケージがこれに該当します。

  • 現在の SUNW_PKG_ALLZONES パッケージパラメータ設定に適用される制限を除き、追加の制限は定義されません。

true

これは「hollow」パッケージです。 

  • パッケージの内容はどの非大域ゾーンにも提供されません。ただし、すべての非大域ゾーンでパッケージのインストール情報が求められます。

  • このパッケージの提供するソフトウェアは、すべての非大域ゾーンで可視であってはいけません。たとえば、大域ゾーンでのみ機能するカーネルドライバやシステム構成ファイルがこれに該当します。この設定により、実際にパッケージデータをインストールしなくても、非大域ゾーンが、大域ゾーンにのみインストールされるパッケージの依存関係を解決することが可能になります。

  • インストール中のパッケージに依存するほかのパッケージにより、このパッケージが依存関係の検査目的ですべてのゾーンにインストールされたと認識されます。

  • このパッケージ設定には、SUNW_PKG_ALLZONEStrue に設定するために定義されたすべての制限が含まれます。

  • 大域ゾーン内で、パッケージはインストール済みとして認識され、パッケージのすべての構成要素がインストールされます。パッケージのインストール時に、ディレクトリの作成、ファイルのインストール、およびクラス操作とほかのスクリプトが、必要に応じて実行されます。

  • 非大域ゾーン内で、パッケージはインストール済みとして認識されますが、パッケージの構成要素は 1 つもインストールされません。パッケージのインストール時に、ディレクトリの作成、ファイルのインストール、およびクラス操作やほかのインストールスクリプトは実行されません。

  • パッケージが大域ゾーンから削除される場合、パッケージは完全にインストールされていたと認識されます。パッケージの削除時に、該当するディレクトリおよびファイルが削除され、クラス操作またはほかのインストールスクリプトが実行されます。