Solaris のシステム管理 (システム管理エージェント)

SNMP のバージョン

システム管理エージェントは、3 つの SNMP プロトコルをサポートします。これらのプロトコルおよび関連する RFCは、次のとおりです。

SNMPv1

SNMP v1 は、RFC 1155 および 1157 (http://www.ietf.org/rfc/rfc1155.txt および http://www.ietf.org/rfc/rfc1157.txt ) で定義されています

SNMPv2c

SNMPv2c は、RFC 1901 (http://www.ietf.org/rfc/rfc1901.txt ) で定義されています

SNMPv3

SNMPv3 は、RFC 2570 (http://www.ietf.org/rfc/rfc2570.txt ) で定義されています

システム管理エージェントでサポートされる SNMP のこれらのバージョンは、共存が可能です。共存のガイドラインについては、RFC 3584 (http://www.ietf.org/rfc/rfc3584.txt ) を参照してください。

このマニュアルで紹介するセキュリティーモデルやその他のインスタンスの中には、SNMP の一部のバージョンをサポートしていないものがあります。使用可能な SNMP のバージョンの制約については、このマニュアルおよび関連するマニュアルページに記載されています。この制約は、SNMPv3 の拡張パケット構造に部分的に起因しています。SNMPv3 パケット構造については、 図 1–1 を参照してください。

図 1–1 SNMPv3 パケット構造

この図は、SNMPv3 のパケット構造を表します。

図 1–1 に示された各パケットの概要は、次のとおりです。

msgVersion

パケットの SNMP バージョン。使用可能な値は 1、2、3 です。3 の場合、SNMPv3 を表します。

msgID

マネージャーとエージェント間でやりとりされる要求メッセージと応答メッセージの調整に使用されます。応答の msgID は要求の msgID と一致している必要があります。

msgMaxSize

送信側が別の SNMP エンジンから受信できるメッセージの最大サイズ。

msgFlags

メッセージの処理方法を指定する 8 ビット。詳細については、「VACM セキュリティー情報の格納場所」を参照してください。

msgSecurityModel

メッセージの生成に使用されるセキュリティーモデルを指定します。詳細については、「VACM セキュリティー情報の格納場所」を参照してください。

msgSecurityParameters

セキュリティーモデルに関するデータを含む 8 ビットの文字列。詳細については、「VACM セキュリティー情報の格納場所」を参照してください。

scopedPDU

標準のプロトコルデータユニット (PDU) と、この PDU の処理に使用される管理上一意のコンテキストの識別情報を含みます。詳細については、「VACM セキュリティー情報の格納場所」を参照してください。