Solaris のシステム管理 (システム管理エージェント)

VACM テーブルに関する問題の障害追跡

VACM テーブルエントリの作成時には、ユーザーとユーザーグループに正しいアクセス権を設定する必要があります。アクセス権の設定が正しくないと、主要ユーザーのアクセスが拒否される可能性があります。

ユーザーグループを大量に作成することは避けてください。グループの数が多いと、管理が難しくなります。ユーザーグループの数が多すぎると、問題の障害追跡が困難になります。

VACM テーブルの使用時、戻り値に次のメッセージが含まれることがあります。

noSuchContext

システム管理エージェントが、vacmContextTable 内で特定のメッセージの contextName を検出できない場合に返される値。アクセスは拒否される。コンテキストテーブルのエントリをチェックする必要がある。これらのエントリが正しく構成されているか確認する必要がある。各ユーザーにコンテキストを持っているかを確認する必要がある。詳細については、「コンテキストテーブル」を参照

noSuchGroupName

msgSecurityModel 指示子および関連する SecurityNamevacmSecurityToGroupTable 内にない場合に返される値。アクセスは拒否される。グループセキュリティーテーブルのエントリをチェックする必要がある。これらのエントリが正しく構成されているか確認する必要がある。各ユーザーがグループ名を持っているかを確認する必要がある。ユーザーがテーブルに正しく入力されているかを確認する必要がある。詳細については、「グループセキュリティーテーブル」を参照

notInView

この値は、MIB ビューに検索対象の OID が含まれていない場合に返される。アクセスは拒否される。詳細については、「ビューツリーファミリテーブル」を参照

noAccessEntry

この値は、アクセス権が見つからない場合に返される。アクセスは拒否される。マスクが正しく設定されているか確認する必要がある。各グループは複数のアクセス権を持つことができるが、そのうちもっとも安全なアクセス権だけが選択される

vacmAccessContextMatch パラメータが exact に設定されているか確認する必要がある。vacmAccessContextMatch パラメータが exact に設定されている場合、contextName は完全に一致している必要がある。適切な場合は、vacmAccessContextMatch の値を prefix に設定してみるとよい。詳細については、「アクセステーブル」を参照


注 –

VACM テーブルが正しく構成されていないと、ネットワークが承認されていない不正なアクセスを受ける可能性があります。VACM 構成をテスト環境でテストしてから、ネットワークデバイスに実装してください。


VACM の詳細については、RFC 3415 (http://www.ietf.org/rfc/rfc3415.txt ) を参照してください。

VACM の MIB 定義は、/etc/sma/snmp/mibs/SNMP-VIEW-BASED-ACM-MIB.txt にあります。