Solaris WBEM 開発ガイド

イベントハンドラの作成

イベントハンドラは、CIM_IndicationHandler クラスのインスタンスです。CIM_IndicationHandler クラスのインスタンス内でプロパティを設定して、ハンドラに一意の名前を付け、その所有者の UID を示します。CIM イベント MOF には、HTTP プロトコルを使ってクライアントアプリケーションに送信されるインジケーションの宛先を指定する CIM_IndicationHandlerCIMXML クラスが定義されています。Solaris_Event.mof は、Solaris_JAVAXRMIDelivery クラスを作成することにより、CIM_IndicationHandler クラスを拡張します。 このサブクラスは、RMI プロトコルを使用するクライアントアプリケーションに、CIM イベントのインジケーションを送信します。RMI クライアントは、RMI 送信の場所を設定するために Solaris_JAVAXRMIDelivery クラスのインスタンスを作成する必要があります。

表 4–7 CIM_IndicationHandler プロパティ

プロパティ 

説明 

必須/任意 

SystemCreationClassName

このハンドラを作成するクラスがあるシステム名、またはこのクラスが適用されるシステム名 

任意。CIM オブジェクトマネージャにより指定される 

SystemName

このハンドラがあるシステム名、またはこのハンドラが適用されるシステム名 

任意。このキープロパティのデフォルト値は、CIM オブジェクトマネージャが動作しているシステム名 

CreationClassName

このハンドラの作成に使用するクラスまたはサブクラス 

任意。CIM オブジェクトマネージャは、適切なクラス名をこのキープロパティのデフォルトとして割り当てる 

Name

このハンドラの固有名 

任意。クライアントアプリケーションは固有名を指定する必要がある 

Owner

このハンドラを作成した、または保持するエンティティ名。プロバイダは、この値を検査して、インジケーションの受信をハンドラに承認するかどうかを判断できる 

任意。デフォルトは、このインスタンスを作成するユーザーの Solaris ユーザー名 


例 4–23 イベントハンドラの作成

//  Solaris_JAVAXRMIDelivery クラスのインスタンスを作成するか、
// ハンドラの適切なインスタンスを取得する
CIMInstance ci = cc.getIndicationHandler(null);

// 新しいインスタンス (delivery) を
// rmidelivery インスタンスから作成する
CIMObjectPath delivery = cc.createInstance(new CIMObjectPath(), ci);