プログラミングインタフェース

近傍性グループの特性

次に示す API では、指定した lgroup の特性に関する情報を取り出します。

lgrp_latency_cookie() の使用法

lgrp_latency(3LGRP) 関数は、ある lgroup の CPU が別の lgroup のメモリーにアクセスするときの応答時間を返します。

#include <sys/lgrp_user.h>
int lgrp_latency_cookie(lgrp_cookie_t cookie, lgrp_id_t from, lgrp_id_t to.
                        lat_between_t between);

lgrp_latency_cookie() 関数は、lgroup 階層のスナップショットを表す cookie を引数に使用します。lgrp_init() 関数がこの cookie を作成します。lgrp_latency_cookie() 関数は、「from」引数の値で指定された lgroup にあるハードウェア資源と「to」引数の値で指定された lgroup にあるハードウェア資源の間の応答時間を表す値を返します。2 つの引数が同じ lgroup を指している場合 lgrp_latency_cookie() 関数は、同一 lgroup での応答時間値を返します。


注 –

lgrp_latency_cookie() 関数が返す応答時間値は、オペレーティングシステムで定義されたもので、プラットフォーム固有の数値です。この値は、実際のハードウェアデバイスの応答時間を表しているとは限りません。あるドメイン内部での比較のためにのみ使用してください。


「between」引数の値が LGRP_LAT_CPU_TO_MEM である場合、lgrp_latency_cookie() 関数は CPU 資源からメモリー資源までの応答時間を測定します。

無効な lgroup ID を指定した場合、lgrp_latency_cookie() 関数は EINVAL を返します。lgrp_latency_cookie() 関数で指定された lgroup ID が見つからないとき、「from」引数で指定された lgroup に CPU が存在しないとき、または「to」引数で指定された lgroup にメモリーが存在しないときには、lgrp_latency_cookie() 関数は ESRCH を返します。