Solaris モジューラデバッガ

MDB での入力

一般的に、関数名 (MDB では dcmd 名) の前に「::」を付けること以外、MDB における入力は crash と似ています。一部の MDB dcmd では、dcmd 名の前に式の引数を指定できます。crash と同様、dcmd 名の後ろに続けて文字列オプションを指定できます。関数呼び出しのあとに ! 文字を指定すると、MDB は指定されたシェルパイプラインへのパイプラインも作成します。MDB で指定されたすべての即値は、デフォルトでは 16 進数で解釈されます。表 D–1 に示すように、即値に対する基数の指示子は crash と MDB とでは異なっています。

表 D–1 基数指示子

crash 

mdb 

基数 

0x 

0x 

16 進数 (ベース 16) 

0d 

0t 

10 進数 (ベース 10) 

0b 

0i 

2 進数 (ベース 2) 

多くの crash コマンドでは、スロット番号またはスロット範囲を入力引数としてとることができました。Solaris オペレーティングシステムはスロットという点では構成されなくなったので、MDB dcmd はスロット番号の処理をサポートしていません。