Solaris モジューラデバッガ

コマンド

コマンドは、次のうちのどれかです。

pipeline [ ! word ... ] [ ; ]

単純コマンドまたはパイプラインは、接尾辞として感嘆符 (!) を付けることもできます。この場合、デバッガは pipe(2) を開いたあと、MDB パイプライン内の最後の dcmd の標準出力を、$SHELL -c の実行により作成された外部プロセスへ送ります。-c オプションのあとには、感嘆符 (!) の後ろのワードを結合して生成される文字列が続きます。詳細については、「シェルエスケープ」を参照してください。

expression pipeline [ ! word ... ] [ ; ]

単純コマンドまたはパイプラインは、接頭辞として式を付けることもできます。この場合、パイプラインが実行される前に、ドットの値 (「.」で表される変数) が式の値に設定されます。

expression , expression pipeline [ ! word ... ] [ ; ]

単純コマンドまたはパイプラインは、接頭辞として式を 2 つ付けることもできます。最初の式は新しいドット値を判定するために評価され、2 番目の式はパイプライン内の最初の dcmd の繰り返し回数を判定するために評価されます。この場合、dcmd は、判定された回数繰り返し実行し、そのあとにパイプライン内の次の dcmd を実行します。繰り返し回数は、パイプライン内の最初の dcmd にだけ適用されます。

expression pipeline [ ! word ... ] [ ; ]

式の値に応じて、パイプライン内の最初の dcmd が繰り返されます。ただし、先頭の式が省略されている場合、ドットは変更されません。

expression [ ! word ... ] [ ; ]

コマンドは、算術式だけで構成される場合があります。この場合、式が評価されたあと、その値にドット変数が設定されます。次に、直前の dcmd と引数が新しいドット値を使用して実行されます。

expression , expression [ ! word ... ] [ ; ]

コマンドは、ドット式と繰り返し回数式だけで構成される場合があります。この場合、最初の式の値がドットに設定されたあと、2 番目の式で指定された回数、直前の dcmd と引数が繰り返し実行されます。

expression [ ! word ... ] [ ; ]

直前の dcmd と引数が、繰り返し回数式の値で指定された回数、繰り返し実行されます。ただし、先頭の式が省略されている場合は、ドットは変更されません。

! word ... [ ; ]

コマンドが感嘆符 (!) で始まっている場合、どの dcmd も実行されません。つまり、デバッガは感嘆符 (!) の後ろに指定されたワードを結合して、その文字列を $SHELL -c の後ろに指定して実行します。