Solaris 動的トレースガイド

プローブ節と宣言

これまでの例からわかるように、D プログラムのソースファイルは、DTrace によって有効化される計測機能について記述した 1 つ以上のプローブ節で構成されます。各プローブ節の標準形式は、次のとおりです。

probe descriptions
/ predicate /
{
	action statements
}

述語とアクション文のリストは省略可能です。プローブ節の外側に置かれた指令を「宣言」と呼びます。宣言は、必ずプローブ節の外側に挿入します。宣言を中括弧 ({ }) 内に記述することはできません。また、宣言を上記のプローブ節の要素と要素の間に配置することはできません。D プログラムの要素間の区切りと、アクション文のインデントには、空白を使用します。

宣言では、D 変数や外部 C シンボルを宣言したり (第 3 章変数を参照)、D プログラムで使用する新しい型を定義したり (第 8 章型と定数の定義を参照) できます。D プログラムでは、「プラグマ」と呼ばれる特殊な D コンパイラ指令も使用できます。プローブ節の外側も含めた任意の場所で使用できます。D プラグマは、先頭文字が # の行に指定されます。D プラグマは、実行時 DTrace オプションの設定などに使用されます。詳細は、第 16 章オプションとチューニング可能パラメータを参照してください。