Oracle Solaris セキュリティーサービス開発ガイド

GSS-API における順序の問題の検出

コンテキスト起動側がコンテキスト受け入れ側に一連のデータパケットを順次転送する際、一部の機構では、その順序が正しいかどうかをコンテキスト受け入れ側が検査できるようになっています。これらの検査には、「パケットが正しい順序で到着したか」、「パケットが不必要に重複していないか」が含まれます。次の図を参照してください。受け入れ側がこれら 2 つの状態を検査するのは、パケットの検証時とパケットのラップ解除時です。詳細は、「メッセージのラップ解除」を参照してください。

図 4–8 リプレイされたメッセージと順序が正しくないメッセージ

メッセージが重複しているエラー状態と、順序が正しくないエラー状態を示しています。

起動側は gss_init_sec_context() で順序を検査できます。それには、GSS_C_REPLAY_FLAG または GSS_C_SEQUENCE_FLAG を論理 ORreq_flags 引数に設定します。