最新の Solaris 環境で拡張された mp 印刷フィルタは、UTF-8 で作成されたプレーンテキストファイルを含むさまざまな入力ファイル形式を印刷できます。この印刷フィルタは、Solaris システムで利用できる、TrueType と Type1 のスケーラブルフォントと、X11 のビットマップフォントを使用します。さらに、このフィルタは、プリンタ常駐のフォントを使用することによって、 X プリンタサーバークライアントとして動作することもできます。
このユーティリティの出力は、標準的な PostScriptTM であり、任意の PostScript プリンタへ送ることができます。さらに、X プリンタサーバークライアントとして設定された場合、 mp は、任意のページ記述言語を出力することができます。mp は印刷サーバーによってもサポートされます。
このユーティリティを使うには、以下のコマンドを入力します。
system% mp filename | lp
また、mp は stdin ストリーム (標準入力) を受け付けるので、次のようにフィルタとしても使うことができます。
system% cat filename | mp | lp
このユーティリティを、ラインプリンタの印刷フィルタとして使用することもできます。たとえば、以下の一連のコマンドは、印刷サービス LP に対して、プリンタ lp1 が mp 形式のファイルのみを受け付けるように指示しています。このコマンドは、プリンタ lp1 をポート /dev/ttya にインストールします。詳細については、lpadmin(1M) のマニュアルページを参照してください。
system# lpadmin -p lp1 -v /dev/ttya -I MP system# accept lp1 system# enable lp1
lpfilter(1M) を使用して、次のようにこのユーティリティをフィルタとして追加できます。
system# lpfilter -f lp1 -F pathname
このコマンドは、pathname で指定した名前のフィルタ記述ファイルにより、コンバータ (この場合は、mp) が使用可能であることを LP に伝えます。pathname の内容は次のとおりです。
Input types: simple Output types: MP Command: /usr/bin/mp
このフィルタは、/usr/bin/mp を使用して、デフォルトのファイル入力を PostScript 出力に変換します。
UTF-8 テキストファイルを印刷するには、次のコマンドを使用します。
system% lp -T MP UTF-8-file
詳細については、mp(1) のマニュアルページを参照してください。