Sun のほとんどの Type 4、5、5c キーボードでは、DIP スイッチの設定によって Solaris システムのキー配列を変更できます。DIP スイッチの設定で配列を変更できるキーボードのタイプ、名称、対応する配列 ID は、/usr/openwin/share/etc/keytables/keytable.map ファイルに記載されています。
Type 6 キーボードの裏面には DIP スイッチがないため、このタイプのキーボードの配列を変えることはできません。米国、 米国/UNIX、日本語キーボードなどの一部の Type 5 および 5c キーボードには、DIP スイッチの代わりにジャンパがあります。xmodmap(1) などのユーティリティは別として、SPARC プラットフォームおよび x86 プラットフォームでは、キーボードを変更するユーティリティやツールは提供されていません。
次の表に、Type 4、5、および 5c キーボードの配列 ID 値を示します (1 = スイッチ Up、0 = スイッチ Down)。
表 3–15 Type 4、5、5c キーボードの配列
DIP スイッチ |
キーボード (キーテーブルファイル) |
設定 (2 進数) |
---|---|---|
0 |
米国 (US4.kt) |
000000 |
1 |
米国 (US4.kt) |
000001 |
2 |
ベルギー (FranceBelg4.kt) |
000010 |
3 |
カナダ (Canada4.kt) |
000011 |
4 |
デンマーク (Denmark4.kt) |
000100 |
5 |
ドイツ (Germany4.kt) |
000101 |
6 |
イタリア (Italy4.kt) |
000110 |
7 |
オランダ (Netherland4.kt) |
000111 |
8 |
ノルウェー (Norway4.kt) |
001000 |
9 |
ポルトガル (Portugal4.kt) |
001001 |
10 (0x0a) |
ラテンアメリカ/スペイン語 (SpainLatAm4.kt) |
001010 |
11 (ox0b) |
スウェーデン (SwedenFin4.kt) |
001011 |
12 (0x0c) |
スイス/フランス語 (Switzer_Fr4.kt) |
001100 |
13 (0x0d) |
スイス/ドイツ語 (Switzer_Ge4.kt) |
001101 |
14 (0x0e) |
イギリス (UK4.kt) |
001110 |
16 (0x10) |
韓国 (Korea4.kt) |
010000 |
17 (0x11) |
台湾 (Taiwan4.kt) |
010001 |
23 |
ロシア語 |
100001 |
33 (0x21) |
米国 (US5.kt) |
100111 |
34 (0x22) |
米国./UNIX (US_UNIX5.kt) |
100010 |
35 (0x23) |
フランス (France5.kt) |
100011 |
36 (0x24) |
デンマーク (Denmark5.kt) |
100100 |
37 (0x25) |
ドイツ (Germany5.kt) |
100101 |
38 (0x26) |
イタリア (Italy5.kt) |
100110 |
39 (0x27) |
オランダ (Netherland5.kt) |
100111 |
40 (0x28) |
ノルウェー (Norway5.kt) |
101000 |
41 (0x29) |
ポルトガル (Portugal5.kt) |
101001 |
42 (0x2a) |
スペイン (Spain5.kt) |
101010 |
43 (0x2b) |
スウェーデン (Sweden5.kt) |
101011 |
44 (0x2c) |
スイス/フランス語 (Switzer_Fr5.kt) |
101101 |
45 (0x2d) |
スイス/ドイツ語 (Switzer_Ge5.kt) |
101110 |
46 (0x2e) |
イギリス (UK5.kt) |
101111 |
47 (0x2f) |
韓国 (Korea5.kt) |
101111 |
48 (0x30) |
台湾 (Taiwan5.kt) |
110000 |
49 (0x31) |
日本 (Japan5.kt) |
110001 |
50 (0x32), 63 (0x3f) |
カナダ/フランス語 (Canada_Fr5.kt) |
110010 |
51 0(x33) |
ハンガリー (Hungary5.kt) |
110011 |
52 (0x34 |
ポーランド (Poland5.kt) |
110100 |
53 (0x35) |
チェコ (Czech5.kt) |
110101 |
54 (0x36) |
ロシア (Russia5.kt) |
110110 |
55 (0x37) |
ラトビア (Latvia5.kt) |
110111 |
56 (0x38), 62 (0x3e) |
トルコ-Q5 (TurkeyQ5.kt) |
111000 |
57 (0x39) |
ギリシャ (Greece5.kt) |
111001 |
58 (0x3a) |
アラブ (Arabic5.kt) |
111011 |
59 (0x3b) |
リトアニア (Lithuania5.kt) |
111010 |
60 (0x3c) |
ベルギー (Belgian5.kt) |
111100 |
62 (0x3e) |
カナダ/フランス語 (Canada_Fr5_TBITS5.kt) |
111111 |
|
フランス語系カナダ |
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ポーランド語プログラマ |
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エストニア語 |
|
4 が付いたキーテーブルファイル名は Type 4 キーボードを、5 が付いたキーテーブルファイル名は Type 5 キーボードをそれぞれ表します。
この表または /usr/openwin/share/etc/keytables/keytable.mp ファイルで正しい DIP スイッチ ID (配列 ID) を確認します。keytable.mp ファイルの配列 ID 値は 10 進数で表されています。
チェコの場合、配列 ID は 10 進数の 53 です (16 進数では 0x35)。
配列 ID を 2 進数に変換するか、上の表の設定値を使用します。この変換には、dtcalc(1) などの計算ユーティリティが使用できます。
チェコキーボードの場合、2 進数の値は 110101 です。
システムをシャットダウンし、電源を切ります。
キーボード裏面の DIP スイッチの設定を手順 2 の 2 進数に変更します。
左側が最初の DIP スイッチです。1 の場合はスイッチを Up に、0 の場合はスイッチを Down にします。
したがって、チェコキーボードの 2 進数 110101 はUp Up Down Up Down Up になります。
電源を入れ、システムを起動します。
Type 4 キーボードとは異なり、Type 5、5c キーボードには、DIP スイッチが 5 つしかありません。Type 5、5c キーボードの場合は、2 進数の最初の桁を無視してください。たとえば、チェコ Type 5c キーボードの場合は後ろの 5 桁 (10101) だけを使用するため、DIP スイッチの設定は Up Down Up Down Up になります。