国際化対応言語環境の利用ガイド

移植に関する注意事項

CTL (Complex Text Layout) 対応の機能が組み込まれた新しい Motif ライブラリは /usr/dt/lib/libXm.so.4 に保管されています。libXm.so.3 をアプリケーションのリンク先に指定した場合、CTL は利用できません。アプリケーションのリンク先ライブラリを表示するには、ldd app_name と入力します。既存のアプリケーションを移植して CTL に対応させるには、以下の手順に従います。

  1. Makefile-DSUN_CTL を追加します。

    このフラグは重要で、CTL をサポートするために必要なデータ構造が含まれています。この値はコンパイルの際に設定してください。

  2. 既存のアプリケーションを再コンパイルします。

    CTL をサポートする Motif ライブラリ libXm.so.4 が自動的にリンクされます。

  3. アプリケーションリソースファイルに XmText.translations リソースを追加します。ロケールのレイアウトエンジンを起動するにはこれらのリソースが必要です。

  4. マニュアルに添付されているサンプルアプリケーションを参照します。


注 –

fontName リソースには、そのロケールで適切かつ利用可能なフォント名を指定します。


たとえば、XmTextField または XmText のウィジェットにセルベースの文字の流れ (タイ語など) を使用する場合は、対応するウィジェットの変換を次のように設定します。

XmText.translations: #override \n\

<Key>osfRight:forward-cell() \n\

<Key>osfLeft:backward-cell() \n\

<Key>osfDelete:delete-next-cell() \n\

<Key>osfBackSpace:delete-previous-cell() \n\